「アルバイト経験しかない自分に、企業に刺さる志望動機が書けるのだろうか?」
「なぜこの会社で働きたいのか、言葉にできない……」
就職活動では、多くのフリーターの方がこういった志望動機に関する悩みに直面します。
この記事では、そんな悩みを抱えるあなたのために、自分らしい志望動機の見つけ方と、AIツールのChatGPTを活用した魅力的な文章の作成方法を段階的に解説します。
「志望動機が思いつかない……」フリーターの多くが就活で抱える悩み
フリーターから就職を目指す際、「志望動機が思いつかない」という壁にぶつかる方は少なくありません。
「アルバイト経験しかない自分には……」と悩むのは、志望動機が自分の希望を書くものではなく、企業への熱意や適性を伝える重要なものだと理解しているからこそ。
つまり志望動機が思い浮かばないのは、真剣に向き合っている証拠です。自分を責める必要はありません。
なぜ志望動機でつまずいてしまうのか?
フリーターの方が志望動機の作成でつまずく多くの原因は、「特別な何か」を書こうと必死になることにあります。
「正社員経験がない代わりに、すばらしい特技がないといけない」「ドラマチックなエピソードが必要」などと企業の評価を気にするがあまり、自分でハードルを上げてしまい、書けなくなるのです。
しかし、そのまま無理やり書き進めてしまうと、自分でもよくわからない内容となってしまい、肝心の熱意が企業に伝わりません。
企業が知りたいのはあなたの等身大の思いや、その企業で働く真剣な気持ち。
飾られた言葉よりも、経験に基づいた素直な動機や将来への意欲を伝えることが大切なのです。
難しく考えすぎている可能性が高い
書き方を難しく考えすぎていることも、「志望動機が思いつかない」という悩みにつながる原因の一つでしょう。
何もない状態から文章を書こうとしても、できないのがあたり前です。
記事を執筆している私たちライターも、真っ白な原稿用紙を前に、いきなり文章を書き始めるわけではありません。情報収集や分析を経て書き始めます。
志望動機も同様に、まずは情報集めをしましょう。
企業の情報はもちろん、「なぜそこで働きたいのか」「何ができるのか」といった自分自身の情報を整理することが重要です。
具体的な情報収集の方法は、「ChatGPTを利用する前に準備したいこと」の項目で、詳しく解説します。
ChatGPT(AI)は志望動機が思いつかないときの救世主!
「どうしても志望動機が思いつかない……」と悩んでいるなら、ぜひ新しい選択肢としてChatGPTのようなAIツールを使うことを検討してみましょう!
あなたの良きサポーターとなり、志望動機の作成を助けてくれます。
志望動機を作成するのにChatGPTを使ってもいいの?
「AIに志望動機を書いてもらうなんて、ズルいんじゃないか?」「企業にバレたらどうしよう」と、抵抗を感じる方もいるかもしれません。
しかしながら近年は、AIをはじめとするさまざまなデジタルツールが国内外問わず登場しています。
それらのツールを使いこなすのは、もはやあたり前となっている時代です。
自分の想いや経験を反映するなら使っても問題なし!
2024年2月に実施された、転職活動におけるAI利用状況のグローバル調査(ヘイズ・スペシャリスト・リクルートメント・ジャパン株式会社)によると、39%の方が「履歴書や職務経歴書の作成に使用したことがある」と回答していました。
現在ではこの調査当時よりもAIの精度が向上しており、さらに多くの人々がChatGPTを使用していると考えられます。
つまり、自分の思いや経験をより的確に伝えるため、ChatGPTを「表現の幅を広げるアシスタント」として活用することに問題はないといえます。
ただし、ChatGPTにすべてを任せて作成した志望動機では、あなたの言葉や思いが反映されず、魅力が伝わらないものとなってしまうでしょう。
大切なのはChatGPTに「書いてもらう」のではなく、「一緒に考える」「手伝ってもらう」という意識で向き合うことです。
ChatGPTを利用する前に準備したいこと
ChatGPTを効果的に活用するためには、いくつかの準備が必要です。
「就職用の志望動機を書いて!」という丸投げの指示では、ChatGPTも何を書いてよいかわかりません。
自分らしい志望動機を作成するには、「自分の情報」と「応募先の企業の情報」をChatGPTに詳しく伝える必要があります。
ここからは、それらの情報の集め方と、ChatGPTに指示を出す方法を解説します。
まずは自己分析をやってみよう
志望動機を作成するうえで、最も重要なステップといえるのが「自己分析」です。
これまでのアルバイト経験をもとに、そこで得られた学び、楽しかったこと、大変だったことなどを振り返ることで、自分の強みや興味関心の方向性が見えてきます。
これまでの経験を書き出してみる
まずは、これまでのアルバイト経験をすべて書き出してみましょう。
業務内容の詳細はもちろん、仕事をするうえで「どのような工夫をしたか」「どのような成果を上げたか」といった具体的な行動や結果も書き出します。
例えば、カフェのアルバイトであれば、「オーダー取りと、ドリンクやフードの提供」だけでなく、具体的なエピソードを掘り下げてみましょう。
- 何を注文するか迷っているお客様に、おすすめの商品を提案した
- 常にチームワークを意識して、効率的な作業を心がけた
- お客様のクレームに真摯に対応し、その結果納得していただけた
具体的なエピソードをすべて書き出すことで、できることや得意なことといったあなたの「強み」が見えてきます。
興味や関心のある分野を深掘りする
次に、自分がどのような分野に興味や関心があるのかを考えてみましょう。
「好き」「面白そう」「もっと知りたい」と感じることは、仕事を選ぶうえでも重要な要素となります。
- 人と話すことが好き
- チームで何かを成し遂げることにやりがいを感じる
- 新しい技術を学ぶことに興味がある
- 食に関する仕事に携わりたい
どのような些細なことでも構いません。
自分の心の声に耳を傾け、「これからは何をしていきたいのか」を深掘りしてみましょう。
自分の強みを「能力」として言い換える
ここまで書き出してきた経験や興味・関心から得られた内容は、あなたの「強み」であり「アピールポイント」そのものです。
「○○ができる」「○○が好き」と直接伝えるのも良いですが、強みをより効果的にアピールするために「自分の能力」として言い換えてみましょう。
- 「人と話すことが好き」は「コミュニケーション能力が高い」
- 「アルバイトリーダーを任されていた」は「責任感がある」
- 「新しいシステムが導入されてもすぐに対応できていた」は「柔軟性がある、新しいことを学ぶ意欲がある」
- 「品切れや過剰在庫にならないように、適切な発注をしていた」は「課題解決能力がある」
このように言い換えることで、「できること」や「好きなこと」が、「能力」として採用担当者に伝わりやすくなります。
企業が求める人物像を把握しよう
自己分析ができたら、応募する企業がどのような人物を求めているのかを把握するステップに移りましょう。
企業が求める人物像を把握するには、求人情報や企業のWebサイトで、企業理念やビジョン、募集背景などを確認する必要があります。
どのような募集背景で求人を出しているのか?
求人情報の募集背景から、募集業務に対して企業が求める人物像を読み取ることができます。
例えば「業績好調による増員」なら既存社員と協調して仕事を進められる人を求めていると考えられます。
一方で、「新規事業立ち上げ」であれば、挑戦意欲や柔軟性がある人を採用したいのだと判断できます。
このように募集背景をしっかりと読み解くことは、企業が求める人物像と自分の経験やスキルを関連づけた志望動機の作成につながります。
企業の理念やビジョンを理解する
企業のWebサイトには、理念(会社の価値観や行動指針)とビジョン(会社の目標)が示されています。
企業は自社の理念やビジョンに共感し、それに沿った行動ができる人材を求めているのです。
志望動機では、これらの情報から想定できる「企業が求める人物像」に対して、自分がどれだけ適しているかを具体的にアピールする必要があります。
なぜこの会社で働きたいのか?を明確にする
自己分析と企業研究を踏まえ、「なぜこの会社で働きたいのか?」という問いに対する答えが、志望動機の核となります。
「福利厚生が充実しているから」「家から近いから」といった理由だけでは、内容の薄い志望動機になりがちです。
企業の理念やビジョンを軸に、共感する点や自身の経験との結びつき、貢献できそうなことを述べると、より説得力のある内容になります。
ChatGPTを活用した志望動機の書き方
ここまでの準備ができたら、いよいよChatGPTを活用して志望動機を作成してみましょう。
ChatGPTに「プロンプト」と呼ばれる指示を出す
ChatGPTに作成すべき文章の情報を伝えるために、「プロンプト」と呼ばれる指示内容を入力します。
プロンプトの内容は、ChatGPTが作成する文章の質を大きく左右するため、できるだけ明確かつ具体的に指示を出すことが重要です。
自分が集めた情報を伝える
プロンプトには、自己分析や企業研究で集めた情報を具体的に盛り込みましょう。
そうすることで、ChatGPTはあなたの状況や希望をより深く理解し、的確な文章を生成できます。
ChatGPTへのプロンプト(指示出し)例
以下に、ChatGPTへのプロンプト(指示内容)例を紹介します。
履歴書に書く志望動機を作成したいです。以下の指示と情報にしたがって、魅力ある志望動機を作成してください。
【求人応募先の企業情報】
- 企業名:●●株式会社
- 企業WebサイトのURL:https://●●●●.jp/
- 事業内容:人材派遣・紹介、アウトソーシング、SES
- 企業理念:人々の輝きが、新たな世界を創り出す
- 求人職種:販売企画・マーケティング職
- 仕事内容:商品PR、販売、お客様フォロー、POPや陳列などのディスプレイマーケティング、販促企画、イベントの企画・立案・実施 など
- 将来的には、人事・総務・営業などほかの職種にキャリアチェンジしたり、上役へキャリアアップできたりする機会あり
- 求める人物像:人と話すのが好きな方、チームプレーが得意な方、人柄重視
- その他の募集要件:未経験・正社員経験なし可、学歴不問、20~30代活躍中
【自分の経歴と強み】
- 飲食店アルバイト2年、コールセンターアルバイト3年
- 飲食店ではフロアスタッフとして勤務。オーダー受付、料理の配膳、会計、テーブルの片づけ・清掃、キッチンの補助などを担当。
- コールセンターでは、携帯キャリアの問い合わせ受電担当。リーダー職として、新人教育(OJT)なども担当していた。
- 飲食店アルバイトでは、店長不在時にフロアの指揮をとり、業務の効率化を図っていた。お客様から元気がある接客で頼もしいと言われたことがある。
- コールセンターでは、数多くのクレームにも対応。お客様の言い分を丁寧に聞き取り、お客様が納得した状態で終話することを心がけていた。お客様から逆に感謝を言われたこともある。
- 正社員での就職も、接客ができる仕事を希望
- 自分の提案で何かを動かせることがしたい
【志望動機を書くにあたっての条件】
- 応募先企業の採用担当者の興味を引く内容であること
- 企業が求める人物像と自分の経験や能力をマッチさせること
- 仕事への強い意欲が伝わる内容であること
- 文字数は400文字以内で書くこと
- ですます調で書くこと
人と接する仕事にやりがいを感じ、接客や提案を通じてお客様の心を動かせる仕事をしたいと考え、貴社を志望いたしました。
飲食店では元気な接客やフロアの指揮でチームをまとめ、コールセンターではクレーム対応や新人教育で信頼を得てきました。
これらの経験で培った「伝える力」「聴く力」「現場での判断力」は、販売やディスプレイ業務、販促企画などに活かせるものと自負しています。
お客様一人ひとりに寄り添った対応で、商品の魅力を伝え、貴社の理念である「人々の輝き」を引き出せる存在として貢献したいと強く思っております。
この例を参考に、あなたの状況や伝えたい内容に合わせて、具体的なプロンプトを作成してみてください。
ChatGPTに「添削」もやってもらう
ChatGPTは、文章の作成だけでなく、添削にも対応しています。
ChatGPTが作成した志望動機について、改善点やより魅力的な表現がないか尋ねてみましょう。
ChatGPTと対話をしながら、文章の改善を重ねる
ChatGPTが生成した最初の文章が、必ずしも満足のいく内容であるとは限りません。文章の質を向上させるには、何回か指示を出し直す必要があります。
- 「こういう内容にするにはどうすればよいか?」
- 「こういう内容も追加したい」
- 「ここは誤っているのでこう差し替えてほしい」
以上のように、人に相談するのと同じように、対話を重ねることが重要です。
改善指示の例
では、ChatGPTへ改善指示する際のプロンプト例をいくつか紹介します。
- 表現の改善指示例:「この文章をもっと具体的に、かつ熱意が伝わるように修正してください。」
- 構成の改善指示例:「より効果的な構成にしたいので、結論ファーストで再度作成できますか?」
- 言葉遣いの改善指示例:「この言葉遣いは失礼な気がします。より丁寧な表現に修正してください。」
- 深掘りをしたいときの例:「○○という経験について、より説得力が増す書き方はありますか?」
参考までに、先ほどChatGPTが生成した志望動機に、以下の改善指示を出してみました。
キャリアアップも積極的に目指していきたいという内容を追加してほしいです。
人と接する仕事にやりがいを感じ、接客や提案を通じてお客様の心を動かせる仕事をしたいと考え、貴社を志望いたしました。
飲食店ではフロアの指揮や接客対応、コールセンターではクレーム対応や新人教育を担当し、伝える力・聴く力・現場判断力を磨いてきました。
これらの経験は、販売やディスプレイ業務、販促企画に活かせると考えております。
将来的にはキャリアアップにも積極的に取り組み、貴社の中核を担える人材を目指したい意向です。
お客様と真摯に向き合い、チームで成果を出せるよう全力で取り組みます。
これらの改善指示も取り入れて、より良い志望動機にブラッシュアップしましょう。
ChatGPTを使って志望動機を書く際の注意点
ChatGPTは便利なツールですが、利用する際にはいくつかの注意点があります。
雑な指示で丸投げするのはNG
最大の注意点は、ChatGPTにすべてを丸投げしないことです。
ChatGPTはあくまであなたの思考をサポートするツールです。雑な指示では、誰にでも当てはまるような表面的な志望動機しか生成できません。
自己分析や企業研究に基づいて、あなたの個性や熱意が伝わる具体的な情報を必ず伝えましょう。
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文章の内容に誤りがないか確認する
ChatGPTが生成した文章は、必ず自分で内容を確認し、誤りがないかをチェックしましょう。
ChatGPTは、インターネット上のあらゆる情報を参考にして文章を生成します。
しかしながら、誤った情報を参考にすることもあり、事実と異なる情報が含まれるケースがあります。
また、ときに不自然な表現や、意図しないニュアンスを含んでいることも。
自分が集めた情報をもとに、誤りがないかを十分に確認しましょう。
個人情報を入力しないように気を付ける
ChatGPTをはじめとする生成AIは、「機械学習」と呼ばれる、データに基づいて自動的に学習する機能を搭載しています。
そのため、個人情報を入力するとその情報が学習され、ほかの生成AIで出力される可能性があります。
そのため自分の名前、住所、メールアドレス、電話番号のほか、特定の人名などを入力しないようにくれぐれも注意してください。
なお、個人情報保護委員会では、生成AIの利用に対して注意喚起を行なっています。
こちらも参考に、生成AIの注意点をしっかり把握したうえで活用しましょう。
参考:個人情報保護委員会 生成AIサービスの利用に関する注意喚起等について
それでも志望動機が書けないときは、就職支援を頼ってみよう
ChatGPTを利用しても、「どうしても納得のいく志望動機が書けない」「書いた志望動機に自信が持てない」という場合は、就職支援サービスの利用を検討してみましょう。
「人」が支援してくれることの安心感
就職支援サービスでは、キャリアアドバイザーがあなたの状況や希望を丁寧にヒアリングし、マンツーマンで就職活動をサポートしてくれます。
あなたの魅力や強みを引き出すためのきめ細やかなサポートは、人ならではの安心感を得られるでしょう。
就職支援サービスは、志望動機の添削も行なってくれる
就職支援サービスでは、履歴書や職務経歴書の作成指導はもちろん、志望動機の添削も丁寧に行なってくれます。
プロの視点から強みや改善点を見つけてもらうことで、企業へより効果的なアピールができるようになるでしょう。

志望動機が思いつかないのは当然のこと。ChatGPTで未来を切り開く!
一人で抱え込んでしまうと、「就職で何をアピールすればよいのかがわからない」と悩むのは当然です。
でも大丈夫!ChatGPTや就職支援を活用すれば、あなたの未来はきっと開けるはずです。まずは、一歩踏み出してみましょう。
あなたの可能性を閉じ込めないことが大事
フリーター経験は決してマイナスではありません。
多様な経験は、あなたならではの強みや価値観を育てています。
「正社員経験がないから」と諦めず、自分の可能性を信じて、積極的に就職活動に挑戦しましょう。
ChatGPTはよきアシスタントになってくれる
志望動機が思いつかないのは、就職活動をしている多くの人に思い当たる悩みです。
そんなときこそChatGPTの出番。あなたの心強いアシスタントとして、思考の整理から表現のサポートまで、幅広く手助けしてくれるでしょう。
支援を受けながら就活のスタートを切ろう!
ChatGPTを活用しても志望動機に自信が持てない場合は、就職支援サービスを利用するのがおすすめです。
プロのサポートがあることで、自信を持って就職活動をスタートできるはずです。
思い切って一歩を踏み出し、あなたの未来を切り開いていきましょう!