せっかくフリーターから正社員を目指して就職活動をがんばろうとしているところなのに、「いつになったら就職できるの?」「今はどんな会社を受けているの?」「そんな会社は将来大丈夫なの?」など、
毎日のように横から口を出してくる親の存在に辛い思いをしていませんか。
この記事は、そんな親の口出しに困り果てているあなたのために、親との関係性を悪くせず、親からの口出しを賢くかわす方法をお伝えします。
「もう、そっとしておいて……」就活への親の口出しが辛い君へ
就職活動をしているだけでもストレスが溜まるのに、少し息抜きをしようとすると
「就職活動は進んでいるの?」「ゲームをする時間があるなら、ハローワークにでも行ったらどうだ」
なんて親の口出しが……そんな日々に「もう就活なんてやりたくない!」と考えてしまうのも無理はありません。
あなたにとって大きなストレスになっている親からの口出しを少しでも減らすため、まずは、親が就活に口出ししたくなる理由と、親からの口出しをストレスに感じる理由を理解していきましょう。
なぜ?親が子どもの就活に口出ししたくなる3つの理由
もういい大人なのに、いつまでたっても子ども扱いしてくる親に、うんざりする気持ちはよくわかります。
ときには「どうしてもっと信用してくれないんだ」と怒りを覚えるかもしれません。
しかし、親を否定するだけでは状況は変わりません。
一度、就活に口出しする親の気持ちについて一緒に考えてみましょう。
純粋な心配と愛情の裏返し
考えられる理由の一つ目は、あなたのことを大切に思っているからこそ口出ししてしまうというもの。
多くの親は、自分の子どもに幸せになってほしいと考えています。
だからこそ、あなたの人生の大きな出来事である「就職」に対し、あなたの親は大きな関心を寄せ、それと同じくらい深く心配してしまうのです。
たとえあなたのことを信用していたとしても、その関心と心配がつい口出しという形で表れてしまうのかもしれません。
親自身の経験や価値観の押し付け
あなたにはあなたの人生、親には親の人生があり、そのなかで身に付けてきた価値観があります。
就職に関しても「安定した公務員になるのが幸せ」「大企業に就職するのが幸せ」など価値観は人それぞれ。
親は自分の価値観とあなたの就職活動が合っていないと、「この子は間違った道に進もうとしている」と感じ、つい軌道修正をしたくなることがあります。
その口出しの多くは、もちろん子どもへの愛情からのものですが、「子どもの人生は子どものもの」という視点が欠けていると言わざるを得ません。
世間体や期待、そして焦り
フリーターを続けてきたわが子が正社員になろうとしていることで、あなたの親は今「やっと安心できるかもしれない」と期待に胸を膨らませているのかもしれません。
また、世間体を気にするタイプの親であれば「やっと正社員になってくれる」「やっとご近所や親せきに子どもの話ができる」と期待はさらに膨らんでいるでしょう。
その期待が大きくなるほど、同時に「わが子の就職活動を決して失敗させてはいけない」という焦りが大きくなり、つい口出しをしたくなります。
もしかすると、あなたの親は今、あなた以上に焦っているのかもしれません。
「これって普通なの?」就活で親の口出しに悩む人は意外と多いかも
親の口出しにストレスを感じると「これって普通なの?」「うちの親って毒親?」と考え込んでしまうかもしれません。
しかし、就職活動で親からの口出しに悩むのは、決してあなただけではないのです。
ある検索エンジンでは「就活 親 口出し」で検索すると、約30万件ヒットします。
親からしてみたら子どもの自立は子育てのゴール。
だからこそ、多くの親が過剰に心配し、本人以上に力が入るのは無理もありません。
【20代後半フリーターの現実】親の口出しが特にこたえる理由とは?
子どものときに比べて、親に口出しされるのが辛く感じませんか。
実は、それは当たり前のことです。20代後半はもう十分に大人。
それにもかかわらず、親から口うるさく言われると「親に信用されていない自分」「親に心配をかけている自分」「親の期待に応えられていない自分」が目の前に突き付けられてしまうのですから、辛い気持ちが大きくなるのも無理はありません。
しかし、それはあなたの「信用されたい」「心配をかけたくない」「期待に応えたい」という気持ちの表れとも考えることができます。
親の口出しをストレスにしない!今日からできる具体的な対処法
「こんなストレスにさらされながら就活なんて続けられない!」と投げ出してしまう前に、今日からできる親の口出しへの対処法を試してみませんか。
「うちの親は人の言うことなんて聞かないから……」という人も大丈夫。
まずはあなた自身の考え方や親へのアプローチをチェンジすることから始めていきましょう。
まずは自分の気持ちを整理!親にどうしてほしい?
あなたは、親からのどのような口出しにストレスを感じていて、親にどうしてほしいですか。
「就活のことは一切触れないでほしい」「就活への口出しは、週に1回くらいにしてほしい」など、人によって望む距離感は異なります。
まずはあなたの気持ちを整理して、それがまとまってから親に気持ちを話してみましょう。
「家族だから改まって話すのは照れくさい」とぶっきらぼうな口調で話したり、何かのついでに話したりするのはNG。
あなたが真剣に伝えようとしなければ、相手が親でも伝わりません。
「心配をかけてるのは申し訳ないんだけど」など、相手の気持ちを理解しているということを併せて伝えましょう。
親の意見は「参考」程度に。聞き流すスキルも時には必要
あなたは親の意見に真面目に耳を傾けすぎて、毎回傷ついてはいませんか。
もしもあなたの親がフリーター就職の専門家という場合は、真剣に耳を傾けた方がいいかもしれませんが、そうではない場合は「参考」程度に聞いておくだけでOKです。
就活や仕事に対する価値観や常識は、人によってさまざま。
「それは違う!」などとムキになって反論したりせず、「そういう考え方もあるんだな」と軽い気持ちで聞いておきましょう。
疲れている日など最後まで聞くのが辛いときは、さらりと「心配してくれてありがとうね」と言って、その場を去っても良いと、自分に許可を出してあげてください。
もし、最後まで聞かないと関係性が悪くなると思うなら、適当に相槌を打ちながら頭のなかで「これは個人の意見です」とテロップをイメージするなど、遊び心を持って乗り切れるよう工夫してみましょう。
報告・連絡・相談のルールを決め、過度な干渉を避ける
こちらから就活に関する情報提供のルールを提示することで、親の口出しを避けるという方法もあります。
親は、あなたの就活の状況がわからないことで不安になり、つい口出しが多くなってしまっている可能性があります。
あなたが定期的に親に報告するルールを作ることで、親の不安な気持ちが落ち着き、自然と口出しが少なくなるかもしれません。
ここでは、そのルールを作るときに決めるべきことをお伝えします。
伝える情報と伝えない情報の線引き
まず一つ目は、親が口出ししてくる内容によって、伝える情報と伝えない情報を決めることです。
例えば、就職活動の進捗をしつこく聞いてくる親に対しては
など、端的に報告することにして様子を見ましょう。
それで親が満足するのであれば、提供する情報はそこまででOKです。
また、企業名について口出ししてくる親に対して、企業名を伝えないと決めるのも一つです。
なぜなら、企業名を伝えるとそれに対して親の口出しがさらに増える恐れがあるからです。
「どうすれば親の口出しを減らせるか」を考えながら、伝える情報と伝えない情報を上手に調整していきましょう。
就活の状況を報告するタイミングと頻度
伝える情報と伝えない情報を決めたら、次は報告のタイミングと頻度を決めます。
大前提として、報告は定期的にすることにしましょう。
例えば、「報告するのは毎週金曜日の夕食後」と決めて伝えておけば、親は「この日になれば聞ける」と安心し、その日が来るまであなたへの口出しを我慢することができるのです。
また、それ以外のときに親からの口出しがあっても「金曜日に話すから」とそこで話を切り上げることができます。
できるだけ親と就活の話をしたくないからと、頻度が低すぎたり、朝の忙しいタイミングを選んだりするのは逆効果です。
「親も気をもんでいるのだから週に1度くらいは言わせてやろう」というくらいの余裕を持って、タイミングを決めるようにしましょう。
物理的な距離も効果的?集中できる環境を確保する工夫
どうしても近くにいると、お互いのことが気になってしまうものです。
あなたが求人を見ていても、親にしてみたらスマートフォンやパソコンで遊んでいるだけに映り、つい口うるさくなってしまうなんてこともあります。
そんな不幸な事故が起こる前に、物理的な距離を取ってみてはいかがでしょうか。
親が口出ししたくなる前に、図書館やハローワークに場所を移し、一人でゆっくり就職活動をすると、あなた自身にとっても親にとっても良い気分転換になるかもしれません。
ただし「遊び歩いている」と思われてしまったら逆効果。
そうならないように「ハローワークに行ってくる」「図書館に行ってくる」など、行き先は伝えておいた方がよいでしょう。
【実践】親と上手にコミュニケーションを取るための伝え方・話し方
あなたは、親とのコミュニケーションについて考えたことはありますか。
親と子は多くの時間を一緒に過ごすため、コミュニケーションが固定化してしまう傾向にあります。
「親がささいなことにも口を出してくる」→「あなたが強く言い返す」→「口論になる」など、コミュニケーションが良くない形でパターン化してしまっていると感じるのなら考えどき。
伝え方や話し方を少し工夫するだけで、コミュニケーションは変わります。
ここでは、親と上手にコミュニケーションをとるための伝え方や話し方についてお知らせします。
円滑なコミュニケーションのコツは、「親もあなたと同じように、未熟なところがある一人の人間」というように親の存在をとらえ直すことです。
「ありがとう、でも……」感謝と自分の意見をセットで伝える魔法の言葉
反対の意見を伝えるとき、ただ単にその意見だけを伝えると、相手は自分自身を否定されていると感じてしまうことがあります。
そのせいでコミュニケーションがうまくいかなくなることも。
そんなときは、相手への感謝や、相手に寄り添う言葉をセットで伝えるようにしましょう。
など、相手の気持ちにしっかり寄り添ってから自分の意見を伝えると、相手も聞く耳を持ってくれるため、あなたの意見が伝わりやすくなります。
親の不安に寄り添う「安心させる」情報提供のコツ
ここからは、就活の情報を親に話すときのコツをお知らせします。
まず、親のことを「就活に口出ししてくる邪魔者」とみなさず、「不器用ながらも自分のことを心配している味方」ととらえ直しましょう。
心配を少しでも軽減することができれば、親の口出しは自然と減ってくるはずです。
これまで適当にその場をしのいでいた人は、自分自身の伝え方を見直してみましょう。
具体的な行動計画や前向きな姿勢を見せる
親に「就活の調子はどう?」と聞かれたとき「まあまあ」や「ちゃんとやってるよ」と端的に答えるのはNG。
与えられる情報が少なすぎるため、親は心配を募らせ、ネガティブな想像を膨らませていきます。
ネガティブな想像はさらなる不安を生み、口出しが止まらなくなるのです。
そうならないように、就活の話は具体的かつポジティブな言葉で説明するように心がけましょう。
例えば
など、親があなたの就活の状況を正しく理解し「前向きにがんばっているな」と想像できるような情報提供をするのがコツです。
「フリーターからの就職活動のリアル」を丁寧に説明する
親世代が就活をしていたころと現在とでは、社会情勢も就活の状況もまったく異なります。
あなたと親がそれぞれ自分の世代の常識で話をすると、話がまったくかみ合いません。
親に対して「何もわかっていないくせに口出しをするな!」と怒りたくなる気持ちはわかりますが、いったんこちらが大人になって、あなたの方から現在の就活やフリーターが正社員を目指すことについて、親に説明してみてはいかがでしょうか。
「フリーターの就活は厳しいんだ!」「今と昔は違うんだ!」ということではなく、「新卒での就活と違って難しいこともあるけど、フリーターから正社員になっている人もたくさんいるんだ」という事実や、実際に就活してみてあなたがどのようなことを感じているかなど、一度丁寧に説明してみましょう。
感情的にならず、冷静に話し合うための準備と心構え
親子という関係は近すぎるだけに、お互いに思いやりに欠けてしまうことがあります。
親からかけられる言葉にカッとなってしまうこともあるかもしれませんが、感情のままに行動しているばかりでは、コミュニケーションは良くなっていきません。
冷静に話し合うためには、事前準備と心構えが必要です。
まずは話し合いの前に、以下のように話し合いの場で「すること」と「しないこと」を決めておきましょう。
また、先ほどお伝えしたとおり「親もあなたと同じように、未熟なところがある一人の人間」ということを忘れないようにしましょう。
相手は違う人間。あなたが話すことが理解されないこともあるし、拒絶される可能性もあります。
しかし、大人同士の話し合いにおいて、それは当たり前のことです。
「親なのに自分をわかってくれない!」などと悲しむ必要はありません。
第三者の意見を借りるのもアリ?
「これまでさんざん親の期待を裏切ってきてしまったから、自分の言葉は聞いてもらえないかもしれない」という場合は、信頼できる人やキャリアアドバイザーの言葉を借りて話してみましょう。
第三者に話した後にふたたび親と話す際は、「~さんがこう言っていたから」というだけでは「わけのわからない人間に騙されているのでは」「耳障りのいい言葉ばかりを受け取っているだけなのでは」など、親を余計に心配させてしまう恐れがあります。
「~さんがこう言っていた。自分も実際に就活をしていて同じように感じる」などと一言添えるだけであなたの主体性が加わり、親も「自分なりに考えているんだな」と態度を軟化させてくれるかもしれません。
親の口出しに負けない!就活のモチベーションを保つ心の持ち方
ここまで親とのコミュニケーションのコツをお伝えしてきました。
この記事に書いてあることをしっかりと実践していくことで、少しずつ親の口出しは減っていくことでしょう。
しかし、今日からすぐに親の口出しがすべてなくなるということは、残念ながらありません。
ここからは、親の口出しがあっても就活のモチベーションを保つための心の持ち方を紹介します。
自分の人生は自分のもの!「親のため」ではなく「自分のため」の就活を
誰が何と言おうと、あなたの人生はあなたのものです。
「親を安心させたい」「親の期待に応えたい」という気持ちも大切ですが、一番大切なのは、「あなた自身がどう生きていきたいか」です。
親の口出しに心が揺れたら、自分自身に「自分はどうしたい?」と問いかけるクセを付けましょう。
いくら親でも、あなたの人生の責任を取ることはできません。
あなたの人生の責任を取ってくれるのは、あなた以外にいないのです。
人生の主役であるあなた自身が、納得のいく就職活動にしていきましょう。
小さな成功体験を積み重ね、自信を取り戻す
人は否定的な言葉をかけられ続けると、だんだんと自分に自信がなくなっていきます。
それが一番身近な人からの言葉ならなおさらです。
そして、自信を失いネガティブになればなるほど、今度は「できないこと」や「やれていないこと」に意識が向いて、よりネガティブになるというループに陥ってしまいます。
そんなループにはまらないよう、就活ノートをつけましょう。
就活ノートは、就職に向けて行動したことを記録するノートです。
「履歴書を買った」「求人を見た」など、どれだけ小さなことでもかまいません。
きれいに書く必要もなく、日付とメモ書き程度でかまいません。
就活ノートは、これまで自分がどれだけの時間を就活に費やしてきたかがわかるので、「自分なりにこれだけやってきた」と自信を取り戻すきっかけになってくれます。
面接前に心を落ち着かせるのにも役立ちますので、ぜひ一冊作ってみましょう。
時には息抜きも大切!リフレッシュしてストレスをため込まない
就活には人それぞれのペースがあります。
短期集中であっという間に終わらせてしまう人もいれば、自分の納得がいく就職先が見つかるまで腰を据えてじっくり取り組む人もいます。
あなたがどちらのペースで進めるにしても、意識してリフレッシュする日を設けるようにしましょう。
就職活動中は不合格を突き付けられたり、多くの選択や決断を迫られたりなどストレスがかかる場面がたくさんあります。
そのようなストレスを解消し、また前向きに就活を進めていくため「この日は絶対に就活に関することはしない」と決めて、自分の好きなことだけに時間を使うのがおすすめです。
自宅にいると親からの口出しがありそうなら、思い切って遠くに遊びに出かけてしまいましょう。
まとめ:親の口出しを乗り越え、自分の力で未来を切り拓こう
多くの親にとって、子を自立させて社会に送り出すのが親としての最後の仕事です。
そして、立ちはだかる親という壁を打ち破って自立するのは子であるあなたの仕事です。
親と子の関係は一言では言い表せない複雑さがあり、ときには強い葛藤を抱えることもあるでしょう。
そんな葛藤を乗り越え、あなたの行動でもう心配しなくていいことを親に示し、自分自身の人生を歩んでいきましょう。
今回のポイントをおさらい:親との良好な関係は「対話」と「距離感」から
親からの口出しを減らすには、親と良好な関係を築くことです。
あなたが就活に関して定期的に適切な情報を提供したり、親の気持ちに寄り添った言葉をかけたりすることで、親との関係性は少しずつ変わっていきます。
しかし、親はあなたとは違う一人の人間です。
親だからといってあなたのすべてを理解することやあなたのすべてを受け入れることはできません。
あなたがそれを理解して、程よい距離感で大人同士の対話を意識すれば、親からの口出しは少しずつ減っていくでしょう。
就職活動そのものの不安や、親への効果的な伝え方に悩んだら……
「親との関係も大事だけど、そもそも就職活動がうまくいかないと意味がない……」「もっと客観的なアドバイスが欲しいし、親を納得させられるような結果も出したい」と悩んだときは、フリーターの就職支援に強いプロに相談してみましょう。
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以下の記事では、20代フリーターの方におすすめの就職支援サービスを詳しく解説しています。ぜひ、参考にしてください。
