20代後半に差しかかり、「このままフリーターを続けていていいのかな」と不安を感じることが多くなっていませんか。
同年代の正社員たちを見て、自分だけが取り残されるような気持ちになることもあるかもしれません。
「将来は不安だけど、どうしていいかわからない……」そんなあなたのために、この記事ではフリーターと正社員の働き方の違いを、わかりやすくお伝えします。
疑問をスッキリさせて、どのような将来にしていきたいか、一緒に考えてみましょう。
このままでいいの？20代後半フリーターが感じる“将来の不安”
20代後半は、学校を卒業後に選んだ道によって、キャリアの違いが色濃く出始める時期です。
SNSなどで順風満帆な暮らしを送る同年代を見ると、「それに比べて自分は……」と不安な気持ちがこみ上げてくるもの。
現代は「多様性の時代」といわれ、働き方も人生そのものも、正解がない時代となっています。
だからこそ自由でいられる反面、先が見えない不安が常について回ります。
ここからは、そんな不安な気持ちを一つずつ整理していきましょう。
「正社員になるべき？」と悩むあなたへ
「正社員になったほうがいいかもしれない」と悩み始めたのは、あなたが自分の将来のことについて真剣に考え始めた証拠です。
正社員とフリーターには、それぞれにメリットとデメリットがあるため、どちらを選ぶか迷ってしまうのも自然なことです。
「正社員になったほうが安定した生活を送れる」「でも、フリーターの気楽な暮らしを続けるのも悪くない」「正社員なんて自分には向いていないかも……」などと、いろいろな考えが浮かぶことも多いでしょう。
大切なのは、あなた自身がどのような人生を歩んでいきたいか。
迷いながらも、この記事を読みに来てくれたあなたなら、きっと自分の望む人生を見つけ、それに向かって歩いていけるはずです。
「今さら正社員なんて無理かも……」という気持ちは自然なこと
日本は、いまだに新卒採用が中心の社会です。
フリーター経験が長く、正社員の経験のない人が、「正社員になるなんて無理かも……」と考えてしまうのも仕方がありません。
しかし、実際は、正社員になることはそう難しいことではないのです。
今、多くの業界では人手不足が深刻化しており、その影響で多くの企業が倒産しています。
そんななか、より幅広い人材を確保しようと、年齢やこれまでの経歴よりも人柄や将来性、意欲を重視して採用活動をする企業が増えてきています。
つまり、あなたは今、従来よりも就職しやすい時代を生きているのです。
もちろん、フリーターとして働きながら就職活動を進めるのは簡単なことではありません。
それでも、しっかり準備してあきらめずに進んでいけば、未来は確実に変わります。
「無理かも」は、あくまでも今のあなたの想像でしかないのです。「無理かも」を「できるかも」に変えて、一歩踏み出してみましょう。
フリーターと正社員の違いとは？“なんとなく不安”を具体的にする比較
あなたが今抱いている不安は、どのようなものですか？
もしかすると、具体的に「これが不安」というよりは「なんとなく今のままでは不安……」のように、漠然とした不安感があるのではないでしょうか。
そんな「なんとなく不安」への対処法は、フリーターと正社員にどのような違いがあるのか、しっかり知ることです。
収入や雇用の安定性、社会保障など、さまざまな違いを知ることで、あなたが不安に感じているポイントがどこにあるのか見えてくるはずです。
雇用形態・収入・保障制度など、具体的な違いは？
ここでは、フリーターと正社員の違いをわかりやすくまとめました。
収入や雇用の安定性など、あなたの「なんとなく不安」の正体を、一つずつ整理していきましょう。
収入（月収・年収）
フリーターは時給制が多く、働いた時間が収入に直結します。
一方で、正社員は月給制が多く、毎月安定して収入を得られる点が魅力です。
さらに、賞与（ボーナス）や昇給、退職金制度など、フリーターではあまり適用されない制度もあるため、年収や生涯収入を比較したときに大きく差が開くことになります。
雇用の安定性
フリーターは、勤務先の都合によるシフトの削減や、契約の打ち切りなどのリスクを抱えることがありますが、正社員にはそうした不安が少ない傾向があります。
よほどの理由がなければ、一方的に解雇されることはありません。
福利厚生の充実度
正社員には多くの場合、社会保険（健康保険や厚生年金など）、有給休暇、育児・介護休暇などの制度が保障されています。
しかし、フリーターの場合、勤務条件によって一部適用されることはありますが、正社員と比べて利用できる福利厚生制度が少ない傾向にあります。
社会的信用
クレジットカードの作成や賃貸契約、ローンの審査などでは、「安定した収入」が重要な判断基準になります。
フリーターは安定した収入があるとはみなされにくく、正社員と比較して審査が通りにくいという現実があります。
成長・スキルアップの機会
正社員は、社内の研修や人事評価制度、昇進・昇給の仕組みがあり、働きながら成長できる環境が整備されています。
一方、フリーターは、そのような整備がされていることは少なく、スキルアップやキャリア形成を希望する場合は、自力で進めていかなければなりません。
「働き方の選択」が“将来の安心感”にどうつながるのか
これまで、フリーターと正社員の収入や雇用の安定性、社会的信用など、さまざまな違いを紹介してきました。
これらの違いはすべて、将来の安心感に大きくかかわってきます。
正社員であれば、毎月の収入が安定しているだけではなく、病気やケガ、出産、介護といった予想外の出来事にも対応できる環境が整っています。
また、厚生年金や退職金制度など、将来の生活を支える仕組みもあり、もしものときや老後への備えが手厚いことも安心材料です。
働き方に正解はありませんが、安心感という点では、やはり正社員のほうが優れています。
あなたにとってどのような安心感が必要なのか、あなたはどのような未来を望むのかをしっかり考えて、働き方を選ぶことが大切です。
20代後半フリーターが正社員を目指すべき理由とは？
正社員を目指すなら、20代後半の今こそ行動を起こすべきときです。
30代に入る前に動き始めれば、選べる仕事の幅も広く、将来への安心感も高まります。
「このままでいいのかな」と思い始めた今こそ、あなたの働き方を見つめ直すベストなタイミング。ここからは、なぜ今、正社員を目指すべきなのかを整理していきましょう。
「安定」だけじゃない。正社員になる3つのメリット
正社員のメリットは、「安定」だけではありません。
20代後半の今、このタイミングで正社員を目指すことには、将来を大きく変える可能性があります。
ここでは、正社員として働くことの3つのメリットを紹介します。
キャリアが積みあがる
正社員として働くと、仕事の経験や実績が職務経歴として積みあがっていきます。
責任ある仕事を経験するにつれ、業界の知識やマネジメント力など、社会人としてより高度なスキルが磨かれていくでしょう。
正社員として積みあげたキャリアは、やがて大きなプロジェクトや重要なポジションを任されるきっかけになったり、転職の強い武器になったりと、たくさんのチャンスにつながる可能性があります。
一方でフリーターの場合は、仕事の内容が限定される傾向にあるため、キャリアが積み上がらず、今の職場や将来の転職市場で評価を得にくい傾向があります。
昇給・昇進のチャンスがある
多くの会社では、正社員を対象にした昇給・昇進制度が整っています。
仕事の成果や努力がしっかりと評価され、役職に就いたり収入が増えたりする仕組みは、働く人にとっての大きなモチベーションになります。
また、20代後半は、まだ育成を前提に採用されやすい世代です。
今からキャリアをスタートさせれば、同年代の正社員たちと肩を並べてステップアップしていくことも十分可能です。
スキルアップの環境がある
正社員には、成長のための教育を受けるチャンスも充実しています。
多くの会社では、社内研修や外部講習、OJTと呼ばれる実務を通じたトレーニングなど、社員のスキルアップをサポートする体制が整っています。
それらを有効活用すれば、自分に合った専門性を身に付けたり、次のキャリアにつながる強みを育てられたりするでしょう。
働きながら成長の機会を得られるのも、正社員ならではのメリットです。
とはいえ正社員にもデメリットはある？フリーターとのバランス比較
ここまで正社員として働くメリットを紹介してきましたが、当然ながら正社員にもデメリットはあります。
ここでは、正社員ならではのデメリットを、フリーターと比べながら紹介します。
正社員という働き方が、あなたの望むスタイルかどうかをさらに考えていきましょう。
責任がある
正社員は、裁量の大きい仕事を任される分、その責任も大きくなります。
キャリアを積むほどに、自分の仕事だけではなく、チームをまとめる役割や後輩の育成を任されることが出てくるため、プレッシャーを感じる場面が増えていくのが一般的です。
一方でフリーターは、仕事が限定されることが多く、責任の重さや精神的な負担は比較的少ない傾向があります。
勤務時間の自由度が低い
正社員として働くと、繁忙期には残業や休日出勤が生じることもあります。
働き方改革により、長時間労働が是正されたり有給休暇が取りやすくなったりと、労働環境は日々改善されつつあります。
とはいえ、プライベートを大切にしたいという人にとっては、まだまだ時間の拘束が強いと感じられるかもしれません。
一方でフリーターは、週の勤務日数や勤務時間を自分で調整できることが多く、自分の生活スタイルに合わせて働き方を選択できます。
会社都合での異動や転勤がある
正社員として働いていると、部署異動や転勤など、会社の都合で仕事内容や勤務地や変わることがあります。
企業によっては、思いがけないタイミングで引越しをともなう異動があることも珍しくありません。
一方でフリーターは、勤務地や働き方を自分の意思で選べることが多く、環境の変化に柔軟に対応しやすいメリットがあります。
いきなり正社員は不安……そんなあなたにできる“最初の一歩”
「正社員にメリットがたくさんあるのはわかったけど、いきなり就職活動を始めるのは不安……」そんなふうに感じていても大丈夫です。
最初の一歩は小さなものでOK。今不安を感じているあなたにもできる、正社員を目指すための第一歩をご紹介します。
まずは情報収集からでOK。焦らなくても大丈夫
「何でもいいから正社員になろう」そんなふうに焦ってやみくもに就職活動をしても、良い結果にはつながりません。
まずは、あなたのペースで情報を集めてみることから始めてみませんか。
ここでは、情報収集のポイントを3つ紹介します。
正社員とフリーターの違いをあらた改めて整理してみる
これまで紹介してきたように、正社員とフリーターでは収入や雇用の安定性だけでなく、キャリア形成や将来の安心感などにも違いがあります。
まずはその違いを自分のなかであらためて整理し、「どのような違いに魅力を感じるか」「今感じている不安は何なのか」「正社員になることでその不安は解消されるのか」など、一つずつ考えてみましょう。
あなたが本当に求めている生き方が、少しずつ見えてくるはずです。
どのような仕事があるのかを調べてみる
現在の日本は、人口減少社会によって深刻な人手不足の時代にあります。
ほぼすべての業界で正社員の欠員率が高まり、積極的に採用活動を行なっています。
まずは求人サイトをのぞいて、どのような仕事があるのかをチェックしてみましょう。
同じ職種でも仕事内容や条件に幅があったり、未経験歓迎の求人が思いがけない企業から出ていたりと、新しい発見がたくさんあります。
「自分にはとても手が届かない」と思っていた仕事も、意外と身近に感じられるかもしれません。
自分の希望や強みを考えてみる
就職活動を始めるうえで何より大切なのは、あなた自身が「どのような働き方をしたいか」を知ることです。
それを考えずに進めてしまうと、せっかく就職してもミスマッチが起こってしまうこともあります。
まずは、あなたが希望する働き方や条件についてゆっくり考えてみましょう。
また、これまでのアルバイト経験を振り返って、「どのような仕事が楽しかったか」「どのようなことが得意か」など、自分の強みも探してみることも役立ちます。
最初からやりたいことが明確になっていなくてもかまいません。自己分析を進めていくと、自分に合った仕事のイメージが少しずつできてくるはずです。
あなたのような人を支える就職支援サービスもあります
「正社員を目指したいけれど、何から始めればいいかわからない」「就職活動を一人で進めるのは不安」そんなふうに感じているなら、就職支援サービスを利用してみませんか。
就職支援サービスは、あなたの状況にあわせて専任のアドバイザーが就職活動をサポートするサービスです。
多くの就職支援サービスでは、以下のようなサポートを提供しています。
- キャリアカウンセリング（あなたの状況や希望にあわせた合わせた相談）
- 履歴書・職務経歴書の添削サポート
- 面接対策（模擬面接やアドバイス）
- キャリア整理サポート（これまでの経験や強みを整理し、適職を一緒に考える支援）
- 求人紹介
- ビジネスマナー講座
就職支援サービスによっては、内定後も安心して入社日を迎えられるようサポートしてくれます。
働きながら一人で就職活動を進めるのは、簡単なことではありません。
就職支援サービスを上手に使って、あなたらしく就職活動に取り組んでみましょう。
【20代フリーター向け就職支援サービスの紹介記事はこちら】
まとめ 違いを知ることは、自分を責めることじゃない。未来の選択肢を広げよう
ここまで正社員とフリーターの違いを紹介してきました。
「20代後半でフリーターはやばいかもしれない」という不安な気持ちは、少しでも軽くなったでしょうか。
なかには、厳しい現実を知って、これまでの選択を後悔している方もいるかもしれません。
しかし、過去を悔やんだり、自分を責めたりするより、今の自分の状況や可能性をしっかり整理し、行動につなげていくほうが重要です。
不安を超えて自分自身の未来の選択肢を広げていきましょう。
「変わりたい」気持ちがあるなら、それはもう前進
不安な気持ちを抱えながらも「変わりたい」と思ったから、あなたはこの記事をここまで読み進めてくれたのだと思います。
それはもう、あなたが望む未来に向けて歩み出したということ。「変わりたい」という気持ちを大切に、情報収集や自己分析などさらなる一歩を踏み出しましょう。
一歩一歩の積み重ねが、あなたのを望む未来に導いてくれます。
あなたにも、“自分らしい働き方”はきっと見つかる
働き方に正解はありません。
正社員とフリーターには、それぞれメリットとデメリットがあるように、どのような働き方にも良いところと悪いところがあります。
同じ正社員であっても、仕事内容や勤務条件は多種多様です。
大切なのは、それがあなたに合った働き方かどうか。世の中にはたくさんの仕事があります。あきらめさえしなければ、あなたが望む働き方はきっと見つかります。