興味を持った企業の募集要項を見ると「一次面接はWebで行ないます」との言葉が……。
「部屋が汚いし、家を見られたくない……」「面接で話すことを親に聞かれたくない……」と、どうしてもWeb面接がある企業への応募に前向きになれず、悩んでいませんか。
安心してください。
この記事を読めば、「Web面接を家で受けるのは恥ずかしい」「でもWeb面接を行なっている企業に挑戦してみたい」という悩みの解決策がわかります。
部屋を短時間で面接にふさわしい空間にする裏技や、親に面接の内容を聞かれないための対策など、今のあなたに役立つ情報を紹介しています。
この記事を読んで、面接を受ける環境の不安をなくし、自信を持って面接に集中できるようになりましょう。
【問題1:Web面接用の部屋づくり】「部屋が汚い……」を即効で解決する3つの方法
「Web面接を家で受けるのは恥ずかしい」と思う理由の一つが、「部屋が汚くて見られたくないから」というものです。
就職活動で頭がいっぱいで、部屋の掃除を後回しにしてしまう気持ちはよくわかります。
しかし、一生懸命求人情報を探してせっかく興味が持てる企業を見つけたのに「部屋を見られたくない」という理由でみすみす応募を見送ってしまうのは、とてももったいないことです。
Web面接を避ければ、あなたが応募できる求人の幅が狭まってしまいます。
さらに、Web面接は、移動時間や交通費が不要で就職活動を効率よく進められるというメリットがあります。
にもかかわらず、自らそのメリットを手放して良いのでしょうか。
「Web面接を受けても、こんなに汚い部屋では受かるわけない」「片付けるのに何日かかるかわからない」という人も、安心してください。
Web面接にふさわしい部屋は、短時間で作ることができます。
ここからは、汚い部屋をきれいに見せる早変わり術を3つ紹介します。
方法1:白いシーツやカーテンで「即席の壁」を作る
まずは、部屋のなかでWeb面接を受けるスペースを決めます。
パソコンが置ける机と、姿勢正しく座れる椅子を設置できる場所を選びましょう。
すでに机と椅子が置いてあるなら、そこで問題ありません。
なお、スペースがないからといって、ベッドを使ってはいけません。
ベッドの上ではパソコンが安定せず、あなたが少し動くたびに画面が揺れてしまう恐れがあります。
そのうえ、ベッドでWeb面接を受けていることがわかれば、面接官に「真剣味が足りない」「面接をバカにしている」など悪い印象を与えてしまう可能性があるので絶対にやめましょう。
Web面接を受けるスペースが決まったら、さっそく椅子の後ろに即席の壁を作ります。
作り方は簡単です。
何もかかっていないハンガーラックを椅子の後ろに設置して、そこにシーツなどの白い布を広げてかけるだけです。
ハンガーラックなどの布をかけるものがない場合は、白い布を画鋲で天井に固定する方法もあります。
ポイントは、時間に余裕を持って設置し、Webカメラでしっかり確認をしてから本番に臨むことです。
面接中に「即席の壁」の外側が見えてしまったり、布がずり落ちてしまったりすれば、動揺して普段の実力が出せなくなってしまいます。
事前にWebカメラの画角をしっかり確認し、布がよれたり落ちたりしないようピンと張ってしっかりと固定しておきましょう。
方法2:片付けるのはカメラに映る範囲だけ!「一点集中」片付け術
そもそもWeb面接を受けるのに部屋全体が片付いている必要はありません。
Webカメラに映っている範囲だけが片付いていればOKです。
Web面接を受けるスペースの背後に余計なものが置いてあるなら、一時的にカメラの画角の外に出してしまいましょう。
それだけで、あっという間にWeb面接にふさわしい部屋ができあがります。
なお、Web面接を受けるときの背景は、無地の白い壁がベスト。
あなたの部屋の壁が白い壁なら、それを使わない手はありません。
映り込んでいるものを移動させ、「カメラで見える範囲だけ」片付いている部屋を作りましょう。
大切なのは、面接官とあなたが面接に集中できる背景を作ることです。
ポスターや本、フィギュアなど、面接に関係のないものがカメラに映り込んでいるなら、すべて映り込まない位置に移動させてください。
面接官の意識が、背景ではなく常にあなた自身に向くように工夫しましょう。
方法3:【最終手段】バーチャル背景は慎重に!
ここまで読んで「白い壁も白い布も用意できないくらい部屋が汚くて、もうどうしようもない……」と、がっかりしている人もいるかもしれません。
そのような場合は、最終手段としてWeb会議サービスの機能である「バーチャル背景」を利用する方法があります。
バーチャル背景なら、あなたの背後をぼかしたり、設定した画像で覆ったりすることができます。
しかし、バーチャル背景を使うにはリスクもあります。
例えば、当日着ているワイシャツと画像が同化してしまい画面が乱れたり、面接にふさわしくない画像を選んでしまい面接官の心証が悪くなったりするなどの恐れがあります。
さらに、データ量が通信を圧迫してスムーズなやりとりができなくなったり、面接官の集中が削がれたりするなどの、リスクも多く、正直なところあまりおすすめはできません。
バーチャル背景は、最後の手段として考えましょう。
面接でのバーチャル背景についてもっと詳しく知りたい方は、以下の関連記事をご覧ください。

【問題2:音漏れ対策】「親に聞かれる……」を解決する3つのステップ
「Web面接を家で受けるのは恥ずかしい」と感じるもう一つの理由が、面接の内容を親に聞かれることに抵抗があるから、というものです。
面接用のいつもと違う自分を、家族に知られたくないという気持ちはよくわかります。
あらたまった言葉で話している声や自己PRの内容を聞かれて、夕食の話題にされるなんて想像するだけでゾッとしますよね。
でも安心してください。解決法はあります。
ここからは、「Web面接の内容を親に聞かれたくない」と悩んでいるあなたに「親に聞かれる問題」を解決する3つのステップを紹介します。
ステップ1:「お願い」と「感謝」がカギ!家族に協力してもらうための伝え方
自宅でWeb面接を受けるなら、家族の協力は必要不可欠です。
まずはあなた自身が、家族にどうしてほしいかをハッキリさせましょう。
あなたの希望が「家族に面接の内容を聞かれたくない」のであれば、ベストなのは「Web面接を受けている間は家族に外出してもらう」ことではないでしょうか。
しかし、前日に「明日面接あるから午後からどっか行ってて」なんて言われても、家族には家族の予定があります。
ここは一人前の大人として、家族の協力を得られるようにしっかりとお願いしましょう。
今回はすんなり協力を得られたとしても、この先もまたWeb面接の機会があるかもしれません。
そのときにまた協力してもらえるように、「了承を得られたらそれで終わり」ではなく、感謝と誠意をしっかり示すことを心がけましょう。
例えば、面接の日時が確定したらすぐに報告したり、当日は「これでおいしいものでも食べてきて」と少しのお金を渡せたりしたら、大人としては上出来ではないでしょうか。
Web面接が終わったら、なるべく早く「終わったから、いつ帰ってきても大丈夫」と連絡しましょう。
もちろん、帰ってきたあとも「おかえり、ありがとう」と感謝を伝えることを忘れてはいけません。
【例文】家族に協力をお願いするときの伝え方
「照れくさくて何と言っていいかわからない」「どう言えば協力を得られるのかわからない」という場合は、次の例を参考にしてみてください。
伝え方は大切ですが、「すぐに伝えること」も同じくらい大切です。
家族が余裕を持って協力体制を整えられるよう、Web面接の日時やおおまかな期間が決まったらすぐに、協力してほしい旨を伝えるようにしましょう。
了承してもらえたときは、必ず感謝を伝えてください。
「10月1日~5日のどこかの日に、インターネットで就職の面接を受けることになったんだ。
だいたい1時間くらいで終わる予定なんだけど、面接に集中したいから、その間どこかに出かけていてもらえないかな。
来週には正確な日時が決まるから、わかったらすぐ伝えるね」
協力を得られないときは……
ときには家族の協力を得られないこともあります。
そのような場合でも、家族に対して怒りをぶつけるのは絶対にやめましょう。
「就職活動をがんばろうとしているのに、どうして協力してくれないんだ」とさみしさや悲しさを感じる気持ちはわかります。
しかし、家族には家族の事情や考え方があります。
一度冷静になり、どうしたら集中してWeb面接を受けられるかを考えましょう。
そうして考えた結果、家族がいるなかでも自宅でWeb面接を受けることにしたのなら、「声や生活音が極力入らないように静かにしていてもらう」など、やはり家族の協力は必要です。
「面接中はできるだけ静かにしていてほしい」とあらためて家族にお願いしましょう。
家族の協力が一切得られないという場合は、無理に自宅で受けようとせず、自宅以外でWeb面接を受けられる可能性を探っていきましょう。
大切なのは、あなたが集中できる環境で面接を受けることです。
ステップ2:ドアの隙間にタオルを詰めるだけ!今すぐできる簡易音漏れ対策
「Web面接を受ける時間に家族が外出するのは難しい。でもできるだけ自分の受け答えを聞かれたくない……」という場合も、できることはあります。
Web面接を受ける部屋から、あなたの話し声ができるだけ外に漏れないように部屋に工夫をしましょう。
基本は、窓とドアをしっかりと閉めることです。
あなたの部屋と家族が過ごす部屋の間に扉やふすまがあるのなら、そこもしっかり閉めておきましょう。
また、床とドアの間にタオルを詰めたり、ドアの通風口を段ボールや発泡スチロールでふさいだりするのも防音効果を期待できます。
さらに、可能であればWeb面接を受けるスペースを、家族が過ごす部屋からできるだけ離れた位置にしましょう。
物理的に距離が取れるのでおすすめです。
ステップ3:もし邪魔が入ったら?面接官に好印象を与えるスマートな謝罪の言葉
自宅で面接を受ける以上、インターフォンの音や家族の声が聞こえてきたり、ペットが乱入してきたりなど、想定外の邪魔が入る可能性はあります。
たとえそのようなことが起きても、「絶対に落ちた……」なんてことはありません。
落ち着いて対処できれば、選考にそれほど大きな影響はないはずです。
ポイントは冷静に対処すること。そして、「謝罪の言葉+状況の説明+要望(あれば)」を伝えることです。
何も起こっていないふりをしたり、へらへら笑ってごまかしたりするのはNG。
次に紹介する受け答えを頭の片隅に置いて、いざというときに使えるようにしておきましょう。
例1)突然のインターフォン
インターフォンが鳴ったため、質問が聞き取れなかった場合は
と、面接官に伝えましょう。
何度もインターフォンが繰り返され、面接の妨げになるようであれば、面接官に許可を取り、一時的に面接を中断して対処することも考えます。
例2)近所の工事現場の騒音
話している途中に、工事現場の音が入ってしまった場合は
と、面接官に伝えましょう。
工事の音があまりにも大きく面接の継続が難しい場合は、再度面接の機会をもらえないか交渉してみることも考えてみてください。
また、事前に工事の日程がわかっている場合は、あらかじめWeb面接の日程を調整しておくようにしましょう。
例3)ペットの乱入
ペットが部屋に入ってくるなど、あなた自身が対処しなければならない場合は
と伝え、面接官の許可を取ってから、カメラとマイクをオフにしてペットを部屋の外に出しましょう。
ペットを飼っている場合は、ペットが入ってこられないように事前に対処しておくのがベストです。
もちろん面接に支障がなければ、対処する必要も、面接官に報告する必要もありません。
どうしても家が無理な場合の「駆け込み寺」
「家族の協力が得られない」「面接の日に近所で工事やイベントがある」など、さまざまな事情で自宅が使えない場合は、自宅以外の場所でWeb面接を受けることを検討しましょう。
場所を選ぶときのポイントは、
- プライバシーが守られていること
- 周囲の音が入り込まないこと
- 電波が安定していること
- あなた自身が落ち着いて面接を受けられる場であること
です。
どのような場所であっても、当日満室で使えないといった事態が起こらないように、事前に予約しておきましょう。
また、「使ってみたら電波があまり強くなかった」「あると思っていた備品がなかった」などということがないように、一度利用してから当日を迎えることをおすすめします。
意外と安い!Web面接に使える個室レンタルスペース
Web面接を受けるのに最もおすすめの場所は、個室レンタルスペースです。
Web会議やテレワークなどを想定して作られている場所が多く、プライバシーが守られていたりインターネット環境が整っていたりするので、Web面接を受けるにはもってこいの場所です。
料金もリーズナブルなところが多く、1人用の個室であれば1時間500円程度で借りられる場所が全国にたくさんあります。
ぜひ一度、近くに個室レンタルスペースがあるか調べてみましょう。
家族と住んでいると、集中して何かに取り組むのが難しいことがあるかもしれません。
そのようなときのために、個室レンタルスペースなどの自宅以外の拠点があれば、Web面接だけではなく、応募書類の作成など一人で集中して取り組みたいときなどにも役に立ってくれます。
【最終手段】インターネットカフェ(個室)利用の注意点
近くに利用できるレンタルスペースがないという場合は、最後の手段としてインターネットカフェの利用を検討しましょう。
個室スペースであれば、面接の内容が部屋の外に漏れることはまずありません。
ただし、廊下での大声など、外からの音が入り込む可能性があるので注意が必要です。
面接開始前から騒音が聞こえてくるようであれば、面接の冒頭で、あいさつとともに
などと、一言断っておきましょう。
まとめ:「家が恥ずかしい」は「万全の準備」で対策できる!自信を持ってWeb面接に挑もう
ここまで記事を読んで「恥ずかしいから自宅でWeb面接を受けられない!」という気持ちは少しでも薄らいだでしょうか。
最初にお伝えしたとおり、「家が恥ずかしい」という理由でWeb面接を避けるのは本当にもったいないことです。
「恥ずかしい」という気持ちが完全に消えなくても、事前にしっかり対策をしておくことで、自信を持ってWeb面接を受けることはできます。
Web面接は同じ場所で受けられるため、経験すればするほど落ち着いて面接が受けられるようになります。
「恥ずかしい」と遠ざけず、Web面接を上手に利用して、就職活動を有利に進めましょう。
今回のポイントをおさらい
部屋が汚くても、カメラに映り込むものを片付けたり白い布を使ったりすることで、短時間でWeb面接にふさわしい部屋を作ることができます。
また、ドアの隙間をタオルでふさいだり、家族の部屋からできるだけ離れた位置で面接を受けたりするなど、少しの工夫で部屋から音が漏れるのを防ぐこともできます。
そして、自宅でWeb面接を受けるなら、家族の協力は不可欠。
家族には家族の事情があることを理解し、無理強いはせず、できる範囲での協力を求めましょう。
少しでも協力してくれたら、必ずお礼を伝えるのを忘れずに。
どうしても自宅でWeb面接を受けるのが難しければ、安価で使えるレンタルスペースの利用を検討してみましょう。
どれだけ事前の準備をしてもWeb面接中にアクシデントが起きることはあります。
そのようなときは、冷静に対応することが大切です。
「謝罪の言葉+状況の説明+要望(あれば)」を簡潔に伝え、あらためて面接に集中しましょう。
「環境」の準備は完璧!でも、面接の「中身」の準備はできていますか?
「記事を読んで、家でWeb面接を受けてみようと思えたけど、Web面接の経験もないし、うまく話せる自信がない……」と、新たな悩みが生まれたのなら、それはあなたが一歩前に進んだ証拠です。
環境が整って、本質的な課題に目が向いた自分をまずはほめてあげてください。
そして、面接に不安を感じているなら、一人で悩まず就職のプロの手を借りてみましょう。
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