就職活動を始めるなら、まずはハローワークに行ってみましょう。
「フリーターでもハローワークは使えるの?」「何ができるのかわからない」「利用の仕方がわからなくて不安」など、疑問や不安がある人も大丈夫。
ハローワークは仕事を探しているすべての人のための公共機関です。
この記事では、ハローワークの役割や利用方法を丁寧に解説しています。
記事を読んだら、さっそくハローワークに出かけたくなりますよ。
「ハローワークってフリーターでも行っていいの?」基本的な疑問を解消!
就職について相談する先といえば、まずハローワークを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。
ただ一方で、「失業した人が仕事を探しに行くところ」というイメージを持っている人もいるかもしれません。
まずは、ハローワークの基本的な役割を知るところから始めましょう。
結論:フリーターでも大歓迎!ハローワークはすべての求職者のための施設
ハローワークは、仕事を探している人であればどのような人でも利用できる、国が運営する公共職業安定所です。
仕事を探している求職者や働き手を探している事業主に対し、さまざまなサービスを無料で提供しています。
全国に500カ所以上の拠点があり、年間120万人以上の人がハローワークを通じて就職しています。
フリーター、失業者、現在仕事に就いている人、誰でも利用することが可能です。
そもそもハローワークってどんなところ?3つのおもな役割
ハローワークは、おもに3つの役割を持っています。
- 職業紹介
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仕事を探している人の相談に乗ったり、仕事を紹介したり、就職に向けてスキルを身に付けたいという人が職業訓練を受けられるようにしたりする
- 雇用保険・求職者支援
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さまざまな事情で仕事を失った人に対して、失業中の生活を支援したり、次の就職ができるよう支援したりする
- 雇用対策
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企業に対して雇用に関する指導や、人材確保に関する支援を行う
ハローワークはこの3つの役割を果たすことで、雇用のセーフティーネットとして機能しています。
一般のハローワークと「わかものハローワーク」の違いは?フリーターはどっち?
「わかものハローワーク」は、ハローワークに附属する施設のひとつです。
正社員を希望している35歳未満のフリーターなどを対象に就職支援を行なっています。
もちろん、対象となっている人が一般のハローワークを利用することもできますが、20代でフリーターから正社員を目指すなら「わかものハローワーク」の利用がおすすめです。
担当者が、あなたに向いている仕事の発掘から就職後のケアまで、しっかりサポートしてくれます。
なお、近所に「わかものハローワーク」がない場合は、ハローワークのなかに「わかもの支援コーナー」や窓口を用意している場合もあるので確認してみましょう。
【完全マニュアル】フリーターのためのハローワーク利用手順
ハローワークの役割がわかったら、ここからは実際にハローワークを利用する手順を見ていきましょう。
「何を準備していけばいいの?」「行ったらまず何をしたらいいの?」などの不安や疑問はここでスッキリさせましょう。
ステップ1:まずは準備!初めて行くときの持ち物と服装は?
仕事を探したい場合、絶対に必要な持ち物は特にありません。
服装もスーツなどを着ていく必要はありませんので、普段着で行きましょう。
ただし、利用手続きをしたり就職相談を受けたりする可能性があるので、スマートフォンや身分証明書、筆記用具を準備しておくと安心です。
また、手元に履歴書や職務経歴書などがあれば、持っていくと相談がよりスムーズに進むでしょう。
なお、併せて失業保険などの手続きをする場合は、雇用保険に関する書類などが必要になるので、事前に問い合わせてよく確認するようにしましょう。
ステップ2:着いたらまずは総合案内へ
ハローワークはさまざまな窓口があります。
施設内に案内板はありますが、施設によっては少しわかりにくいことも。
自分で窓口を探そうとせず、まずは総合案内に行ってどの窓口を利用したら良いか聞いてみましょう。
「初めて利用すること」と「仕事を探していること」を伝えれば、担当者があなたに必要な窓口を案内してくれます。
ステップ3:求職申し込みとハローワークカードの受け取り
ハローワークで仕事を探すには、求職申し込みが必要です。
求職申し込みの手続きをすると、求職者番号が取得でき、ハローワークのさまざまなサービスを利用できるようになります。
まずは、担当者の案内に従い、ハローワークに設置されているパソコンで求人情報を仮登録します。
この仮登録は、ハローワークに備え付けられている「求人申込書」でもすることができます。
その後、相談窓口で職員が内容を確認し、問題なければ申し込みが完了します。
手続きが終わると、ハローワークに登録していることを証明するハローワークカードが発行されます。
なお、自宅のパソコンやスマートフォンからも手続きが可能です。
ステップ4:窓口で相談してみよう!職員に伝えるべきこと
求職者の登録が終わったら、さっそく窓口で相談してみましょう。
担当者の手を借りず、ハローワークインターネットサービスで求人を検索することもできますが、せっかくハローワークまで足を運んだのですから、就職のプロである相談員の力を借りない手はありません。
何を話していいかわからなくても、経験豊富な相談員がリードしてくれるので心配ありません。
大抵の場合、どのような仕事を希望しているのかを聞かれるので、まずは遠慮せず自分の希望をしっかり伝えることを心がけましょう。
まだ自分がどのような仕事をしたいかがよくわからないという場合も、素直に伝えてOK。あなたが就職活動で一番悩んでいることの相談に乗ってもらいましょう。
【対面が苦手なら】ハローワークインターネットサービスを活用しよう
対面で話すのがどうしても苦手という場合や、ハローワークが開いている時間に行くことができないという場合は、ハローワークインターネットサービスを利用してみましょう。
直接ハローワークに出向かなくても、自宅のパソコンやスマートフォンから求人検索や職業紹介のサービスを利用することができます。
また、就職活動の進め方や応募書類の作成方法、面接対策などの講座をオンラインで受講することもできます。
対面とオンライン、どちらも上手に利用して就職活動をスムーズに進めましょう。
求人紹介だけじゃない!フリーターが使えるハローワークの5大サービス
ハローワークは、求職者に対して求人紹介以外にもさまざまなサービスを提供しています。
ここからは、フリーターから正社員を目指すあなたがハローワークで使える便利なサービスを紹介。
基本的にはすべて無料で利用できるので、ぜひ活用してみてください。
サービス1:職業相談
ハローワークでは、就職や転職についての疑問や悩みを相談することができます。
「気になっている求人のここを詳しく知りたい」などの就職活動中に生じる疑問はもちろん、「就職したいけど何から手を付けていいかわからない」「自分にはどのような仕事が合うのかがわからない」などの漠然とした不安についての相談もOK。
ハローワークの職員があなたの就職活動への不安や疑問を一緒に解消してくれます。
もちろん相談料などは一切かかりません。気軽に相談してみましょう。
サービス2:応募書類の添削
応募書類を作成していると
- 「自己PRがうまく書けている気がしない」
- 「自分のどの強みをアピールしたら良いのかわからない」
- 「フリーターの職歴はどうやって書けばいい」
など、不安や疑問が湧き上がってきます。
ハローワークでは、あなたのそんな気持ちに寄り添い、担当者が履歴書や職務経歴書などの応募書類を添削してくれます。
基本的な書類の作成方法や誤字脱字のチェックはもちろん、あなたの魅力が企業に伝わるよう、表現方法や伝えるべき内容についてもアドバイスをもらうことができるので、企業に応募する前には必ず添削してもらうようにしましょう。
サービス3:面接練習、各種セミナー
ハローワークでは、就職活動に必要なスキルを手に入れるためのさまざまな支援が受けられます。
例えば、面接練習は、面接での基本的なマナーや敬語の使い方、あなたの熱意が伝わる受け答えの方法など、あなたが本番で実力を発揮できるよう担当者が実践的なアドバイスをしてくれます。
また、適職探しのヒントやビジネスマナー、業界研究などの就職セミナーも実施されており、就職活動中はもちろん入社後にも役立つ知識を得ることができます。
あなたの街のハローワークがどのようなセミナーを開催しているか、一度調べてみてはいかがでしょうか。
なお、セミナーはオンラインで受講できるものもあるので、どちらも上手に活用しましょう。
サービス4:職業訓練(ハロートレーニング)
ハローワークでは、仕事を探している人がキャリアアップや希望する就職を実現するために必要な、スキルや知識を習得する職業訓練(ハロートレーニング)を受けることができます。
ビジネスマナーやパソコンスキルなどの社会人に必要とされる基本的なスキルを学ぶメニューのほかにも、介護や医療・調剤事務、Webデザインなど、より実践的な技能が身に付くメニューが用意されています。
テキスト代は自己負担となりますが、受講料は無料です。
収入額など一定の条件を満たせば給付金をもらいながら訓練を受けることもできるので、興味がある人は一度窓口で相談してみましょう。
サービス5:豊富な求人情報
ハローワークのメリットといえば、なんといっても求人情報の豊富さにあります。
無料で求人を掲載できるということもあり、年間の新規求人は1,000万人超にのぼり、未経験者歓迎なども含めたさまざまな条件の求人が集まります。
また、ハローワークは全国500カ所以上にあるため、それぞれの地元に根差した企業の求人に強いという特徴もあります。
民間の求人サイトには載っていない地元のレアな求人を探すならハローワークが最適。
もちろん全国どこからでも求人を検索することができるので、あなたの希望する求人がきっと見つかります。
【本音】ハローワークをフリーターが使うメリット・デメリット
ここまで、ハローワークの役割や利用方法、ハローワークでできることについてお伝えしてきました。
就職活動を始めるなら、ぜひハローワークを利用してほしいところですが、実は、ハローワークを利用するのはメリットがある一方デメリットも存在します。
ここからは、ハローワークのメリットとデメリットをそれぞれ紹介します。
どちらもしっかり押さえたうえでハローワークを活用していきましょう。
おもなメリット
ハローワークは国が運営する雇用のセーフティーネットです。
そのため、利用ハードルの低さと間口の広さが大きなメリットといえるでしょう。
おもなメリットは、次のとおりです。
- 国が運営しているため、基本的に無料で利用できる
- 仕事を探したい人なら誰でも利用できる
- 集まる求人情報が豊富
- 全国500カ所以上に設置されており、それぞれの地元企業の求人に強い
- スキルアップしたい人のために職業訓練の機会が用意されている
おもなデメリット
ハローワークに寄せられる求人情報の多彩さはメリットです。
しかし、一方で、それがデメリットとなっている側面があります。
多くの民間求人サイトは、企業がお金を払って求人を出していますが、ハローワークは無料。母数が多い分、質の悪い求人が混ざっている場合があるのです。
もちろん、求人票はハローワークの担当者が確認し、法律に違反するような条件は掲載できないことになっていますが、実際のところはどうなのか企業の公式ホームページや口コミサイトなどでチェックしてから応募を決める慎重さが必要です。
また、もう一つのデメリットとして、ハローワークの担当者に当たりはずれがあることが挙げられます。
経験や知識が浅かったり、態度が横柄だったりして不愉快な思いをしてしまうこともあるようです。
ハローワークを120%活用!フリーターが就職を成功させるための賢い使い方
ハローワークについてデメリットも含めて理解したところで、ここからはハローワークの機能を最大限に活用するポイントをお伝えします。
少し意識を変えるだけで、ハローワークがあなたにとってより役立つ場所に変わります。
目的意識を明確にして窓口で相談する
ハローワークは、「フリーターから正社員になりたいけど、就職活動について何もわからない」などという漠然とした相談をすることができます。
しかし、スピード感を持って就職活動を進めていきたいなら、事前にあなた自身の考えをまとめておきましょう。
例えば「10月までにフリーターを辞めて正社員になりたい。建設業界に少し興味がある」など、ある程度目的を明確にして相談すると、相談員も具体的な提案がしやすくなります。
また、相談していくうちに「建設業界よりも、あなたの経歴を見るとIT業界の方が向いているかもしれない」など、第三者から見た適性がわかり、よりあなたに合う就職先が見つかるかもしれません。
「とりあえず」ではなく積極的に求人を探す姿勢が大事
これまでお伝えしてきたとおり、ハローワークはとにかく求人情報が豊富です。
「とりあえずフリーターから正社員になれるなら何でもいい」という消極的な姿勢で求人を探し始めると、途方もない数の求人がヒットし、選ぶどころかチェックすらしきれないなんてことになりかねません。
「希望に近い就職先はきっとある」という前向きな姿勢で、しっかり条件を絞り込んで求人を探しましょう。
また、あなたが受け身では、相談員がすすめる求人とのミスマッチが起こりやすくなってしまいます。
「フリーターだからこんな条件は無理……」なんて思わず、自分が本当に働きたい条件を相談員と共有するようにしましょう。
担当者と良好な関係を築くコツ
ハローワークを利用するときは、社会人として礼儀正しい態度と就職活動への前向きな姿勢を心がけましょう。
担当者も人間です。
あなたから就職活動への意欲が感じられなかったり、利用者の立場だからといって横柄な態度を取られたりすると、モチベーションが下がってしまいます。
逆にあなたが就職活動に対し一生懸命取り組み、少しでも学び取ろうという姿勢で担当者と接していれば、担当者は「あなたの就職活動がうまくいってほしい」と思うようになるはずです。
もちろん媚びる必要はありませんが、就職活動をサポートしてくれる強い味方と考えて接するようにしましょう。
まとめ:ハローワークはフリーターの強い味方!最初の一歩を踏み出そう
ここまで記事を読んで、ハローワークはフリーターにも使える就職活動の強い味方ということがわかったのではないでしょうか。
就職活動を一人きりで乗り切るのは、なかなか難しいものです。
「使えるものは何でも使ってやろう!」という心意気で、ハローワークを上手に利用し、あなたが望む未来を手に入れましょう。
今回のポイントをおさらい:ハローワークは怖くない、使わないと損!
ハローワークは仕事を探している人なら誰でも無料で使える公共職業安定所です。
豊富な求人情報を有しており、登録すれば求人紹介はもちろん、応募書類の添削や面接対策などさまざまなサービスを受けることができます。
ただし、質の悪い求人が混ざっている可能性や担当との相性が良くないと就職活動がうまく進まない可能性があるというデメリットもあります。
メリットもデメリットもあるハローワークですが、しっかり理解したうえで利用すれば怖いものではありません。
国が仕事を探す人のために用意した機関。あなたもどんどん利用しましょう。
ハローワークと併用も!自分に合った就職活動の進め方に悩んだら……
「ハローワークで相談はしてみたけど、担当者とそりが合わなかった」「もっと自分に合った求人を探したい」「専門的なアドバイスが欲しい」など、悩んだときは、民間の就職支援サービスを使ってみるのがおすすめです。
就職支援サービスは、ハローワークと同様に就職に関する相談や応募書類の添削、面接対策など、就職活動に関するさまざまなサポートを提供しています。
フリーターの就職支援に特化した就職支援サービスもあるので、ハローワークと民間のサービスを併用するのも賢い使い方。
どちらの良いところも採り入れて、あなたの就職活動を有利に進めていきましょう。
