Googleのオンラインイベントである、Google検索オフィスアワーのまとめ記事です。
4月24日にGoogle検索オフィスアワーが開催されました。
あんなさん(@piropiroanna)による最新情報や質問への回答内容をまとめました。
Googleからのお知らせ
ロボットに関する復習: 将来性のある Robots Exclusion Protocol
https://developers.google.com/search/blog/2025/03/robots-future?hl=ja
前回に引き続き、ロボットに関する復習シリーズ。
自動クライアントとヒューマンウェブの関係が常に進化する中で、robots.txtやURL/URIレベルの制御がどのような補佐的な役割を果たすかについて紹介されている。
Search Analytics APIが時間単位のデータに対応
https://developers.google.com/search/blog/2025/04/san-hourly-data?hl=ja
開発者からデータをもっと手軽に利用したいという要望を受けて、APIに時間単位のデータが追加。
プロダクトインターフェース(例サーチコンソールのレポート)が表示する時間単位のデータは直近24時間分のみですが、APIは最大10日分の詳細なデータを返すようになっているとのこと。
検索Q&A
指名検索時のスニペットに意図しない文言
指定したメタディスクリプションではなく、アイテムページのタイトルがランダムに表示されてしまい、指名検索時のスニペットに意図しない文言が表示される。これが原因でCTRも若干落ちている。
指定したディスクリプションを正しく表示するために何か対応できることはあるか?
グローバルチームにも確認した結果、基本的にページに良いテキストがない場合に限り、メタディスクリプションが使われるとのこと。
人によってはメタディスクリプションは気にしなくていいと言う人もいる状況。
公式ドキュメントにも記載がある通り、Googleは主にページ上のコンテンツを使用して最適なスニペットを自動的に決定する。
メタディスクリプション要素の説明情報がコンテンツの他の部分よりもページを適切に表している場合は、その説明情報を使用することもある。
したがって、スニペットに違和感を感じた際は、まずページ内のコンテンツを見直してみることが推奨される。
サイトマップの読み込みエラー
数日前よりサイトマップの読み込みエラーが発生している。以前にも発生し時間と共に解消したが、今回は長らくエラーが継続しているため、検索パフォーマンスへの影響を気にしている。
何か対応できることはあるか?
具体的なサイト情報をもとに状況を確認したところ、質問された時より時間が経過しており、エラーは解消し正常に動いている状況だった。
Fetchなどに特に異常は見当たらなかった。
時々、キャパシティの問題が発生してSearch ConsoleがFetchできないと報告することがあるが、心配する必要はないとのこと。
大規模サイトでは時々起こることなので、今後も特に心配することはないと考えられる。
サイト移転後、元サイトのインデックスが戻る
昨年4月に南アフリカ向けのECサイトを作ることになり、サブドメインでナイジェリア向け、南アフリカ向けそれぞれのECサイトを立ち上げた。
対応するページがある場合には301リダイレクトを設定し、Search Consoleからドメイン移管の設定も行った。
その後、両サイトとも順調にインデックスされていたが、昨年秋口頃から元のサイトのインデックスが戻り始め、ナイジェリア向けおよび南アフリカ向けの両サイト共にインデックスが消える現象が生じた。
この現象の原因と対策について教えてほしい。
サイト移転を行った場合、インデックスが追いつくまでに時間がかかることがあり、しばらくの間は古いサイトが表示され続ける可能性があるとのこと。
新しいサイトに関する十分なシグナルが収集され次第、新しいサイトへ切り替わる。
いくつかのページを確認したところ、特定の国のサブドメインのトップページや、その配下のプロダクトページは現在インデックスに登録されている状況だった。
そのため、もうしばらく様子を見ていただくのが良いとのこと。
Googleしごと検索の結果表示
現在Googleしごと検索の詳細画面では複数メディアの応募ボタンが表示されるが、それぞれのメディアで内容が異なる求人情報となっている。
以前は各メディア内容が同じと思われる求人情報をまとめてから各メディアへの応募ボタンがある仕様だったと記憶している。
内容が異なる求人情報でも、複数メディアの応募ボタンが出るように仕様が変わった?
海外のチームメンバーにも確認したが、「Jobs」(Googleしごと検索)については、検索チーム内ではよくわからないとのことだった。
ツール内でフィードバックを送信するのが良いとのこと。
「AIによる概要」の計測ルール
AIによる概要に自サイトのページのリンクが表示される際に、デスクトップ版では「AIによる概要」の「もっと見る」、リンク部分の「すべて表示」をクリックすることでリンクされたページの表示件数が変わると認識している。
この折り込まれた状態(クリックしていない状態)では、Search Consoleでの表示回数や掲載順位はどのようにカウントされるのか。
公式ドキュメントの「表示回数、掲載順位、クリック数とは」というセクションにある「AIによる概要」の箇所を確認してほしい。
表示回数は標準の表示回数ルールが適用される。
リンクが表示回数としてカウントされるには、スクロールするか、あるいは開けば見える状態になっている必要がある。
「AIによる概要」に付与される掲載順位は検索結果内で1つのみ。AIによる概要内の全てのリンクに同じ掲載順位が割り当てられるとのこと。
具体的には、最初に表示される画面の上の方に表示されているリンクにはインプレッション(表示回数)がつき、それらは全て掲載順位が1としてカウントされる。
もしパネルが大きく、下に「Show more」(もっと見る)を展開できる場合、それをクリックしたことで表示されるリンクが増えた場合でも、その表示されたリンクでもインプレッションがつき、同様に掲載順位は1となる。
テキスト情報のみのレビュー構造化データ
レビューコンテンツの構造化データ(レビュータイプ)において、reviewRatingプロパティが必須となっている。
星1~5のような数字の評価を伴わないテキストのみのレビューコンテンツの場合、どのように構造化データを記述すれば良いか?・
もし、この「テキストのみのレビュー」が、パーセンテージを含む評価を記述している場合、そのパーセンテージを1~5のスケールに換算して記述することで対応できる可能性がある。
しかし、もし「テキストのみのレビュー」が、単なるコメントやフィードバックのようなレビューだった場合、レビューコンテンツの構造化データを使用することはできない。
その理由は、reviewRating(特にratingValue)が必須のプロパティとなっており、この値を提供できない場合はレビュー構造化データは使用できないから。
したがって、もしレビューの構造化データを使用したいのであれば、今後、数値評価を追加で実装することを検討するのが良いとのこと。
詳細:クチコミ抜粋(Review、AggregateRating)の構造化データ
サイト移転再び旧ドメインがインデックス
2024年6月頃にサイトのドメインを変更し、301リダイレクトを設定した。
サーチコンソールのアドレス変更ツールも使用し、当初は新ドメインのインデックスが順調に進んでいましたが、5ヶ月後くらいから再び旧ドメインがインデックスされるようになり、現在もその状況が続いている。
新ドメインはほとんどのページがクロール済み・インデックス未登録、旧ドメインは約半分がインデックスされており、1/4程度が「ページにリダイレクトがあります」、1/4程度が「クロール済み・インデックス未登録」となっている。
新ドメインで新しい記事を作成してもインデックスされない状況で、早く改善したいのですが、何か方法はあるか?
Googleチームからのアドバイスとしては、厳密に言えば時間を置くこと。
具体的なサイトを確認したところ、一部のURLは新しいドメインに移行しているが、一部は古いドメインのままとなっており、これはおそらくユーザーがまだ古いドメインを探しているためと考えられる。
今回の移行に関して新たな問題は見つからなかったものの、クロールの偏り(クロールが遅いこと)が顕著に見られる現象であるとのこと。
そのため、もうしばらく様子を見るのが良い。
店舗の評価に誤った情報が表示されている
検索結果に店舗の評価が表示されるようになったが、誤った表示が出ている。
具体的には、大規模ECモールサービスに出展しており、そのマーケットプレイス全体につけられたレビュー(店舗の評価)が、特定の店舗名で登録され表示されている。
そもそも発送などが個別に行われる場合が多いため、マーケットプレイス全体の評価を全店舗に表示することは適切ではないと考えており、対応方法があるか知りたい。
店舗名の表記に関しては、表示が修正されたものが表示されているようであり、問題は解決していると考えられる。
マーケットプレイス全体の評価が各店舗の評価として表示されている件については、これはレビューではなく、マーチャントセンターのショップの評価機能に関連した検索結果のように見受けられる。
したがって、これはマーケットプレイス側で設定している内容が、マーチャントセンターの仕様に基づいて検索結果にも表示されているということになる。
一度、マーケットプレイス側(ECモールサービス)にフィードバックを送るのが良いだろう。
実名とビジネスネームを切り分けたい
ポータルサイトで実名を出さずにビジネスネームでサービスを提供しているが、実名でGoogle検索するとそのページが上位表示されてしまう。
ビジネスネームを大幅に変更してみたが、状況は変わらない。これは時間が経てば解決するのか、あるいは一度関連性が認められると、その後の名前変更に関わらず実名検索結果に表示され続けるのか知りたい。何か対策はあるか?
この問題については、基本的にGoogle側で対応できることはないとのこと。
Googleは世界中の情報を整理し、アクセス可能にすることを目指しているため、特定のプラットフォームに関わらず情報が一度でもインターネット上で言及されると、表示される可能性は十分にある。
いずれ変更(ビジネスネームの変更など)が加えられれば解決する可能性はあるかもしれない
もし他に不安な点があれば、ポータルサイトの運営者に問い合わせてみるのが良いとのこと。
サイトマップ内ページすべてをインデックス
サーチコンソールから約31万URLをXMLサイトマップで送信したが、検出されたページの合計数が31万URLあるにも関わらず、インデックス登録を確認すると、未登録と登録済みの合計が12万URLにしかならない。
サイトマップ送信のステータスは全て「成功しました」となっており、サイトマップファイル自体に問題はなさそう。
残りの約19万URLもページがインデックス登録されなかった理由内に表示させたいが、その方法はあるか。
基本的に、コンテンツの品質などによっては、Googlebotが全てのコンテンツをインデックスできるという保証はできないのでご理解いただきたいとのこと。
※注:ページ数の合計が合わない理由を求めた質問に対する回答はなされませんでした。
インデックスに登録されない理由
求人サイトを運営しており、全ての求人ページに「unavailable_after」タグをHTML headに記述している。
例:<meta name=”robots” content=”unavailable_after: 2020-09-21″>
このタグは指定した日付を過ぎるとそのページをインデックスから削除し、クロール頻度も下げる役割があると認識している。
このタグによってインデックスから除外されたURLが、Search Consoleの「ページがインデックスに登録されなかった理由」レポートで、どの項目に分類されるのか?
特に「クロール済み – インデックス未登録」に分類された場合に、それがタグによるものなのか、それともコンテンツの低品質と判断されたものなのか判断がつかないと思ったため確認です。
Search Consoleでは、クロールされたもののインデックスされていない理由、つまり「クロール済み – インデックス未登録」の理由について、具体的な原因を区別していないとのこと。
内部的にも区別は難しい内容となっており、理由別の詳細な分析は現状では行うことができない。
おわりに
次回は5/29(木)に実施予定とのことです。
過去の動画一覧
http://goo.gl/6EDi7q
Gogole検索オフィスアワーへの質問フォーム
http://goo.gle/3nKiR6K
前回のオフィスアワーまとめ
Google検索オフィスアワーまとめ(2025年3月27日)
過去のオフィスアワーまとめ一覧
https://www.sakurasaku-marketing.co.jp/labo/blogs/tag/google検索オフィスアワー