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Google検索オフィスアワーまとめ(2025年12月18日)

2025年12月26日

サクラサクマーケティング編集部

12月18日に行われた、年内最後となるGoogle検索オフィスアワーのまとめ記事です。

11月7日にオフラインイベント「Search Centtal Live Tokyo」が行われました。

今回のオフィスアワーでは、イベントの最後に行われたQ&Aセッションの模様を観ることができます。
イベント内で出た質問・回答の要点をまとめています。

Q&Aまとめ

robots.txtとnoindex の使い分けについて

robots.txtによるブロックと、noindexタグはどのように使い分けるべきか。
誤った理解による使用でネガティブな影響が発生した事例も知りたい

これら2つは全く異なる役割を持つため、互換的に使用することはできない、とのこと。

robots.txtはクローラー(Googlebotなど)に対して「特定のURLにアクセスしてほしくない」場合に、クロールを制御するために使用する。
一方でnoindexは、クロールをさせた上で検索への表示を制御する場合に使用するもので、メタタグやHTTPヘッダーで設定できる。

※補足
noindexはrobots.txt内にも記載可能という言及がありましたが、以下のドキュメントにはサポートされていないと明記されています。
https://developers.google.com/search/docs/crawling-indexing/block-indexing?hl=ja#implementing-noindex

アルゴリズムのアップデートによるランキング下落への対応方法

アルゴリズムのコアアップデートで順位が低下したとき、チェックするポイントや改善策の立案方法があれば教えてほしい

そのような場合は個々のページだけでなく、サイト全体の改善が必要であるため、サイト全体を俯瞰して改善点を探ることが重要とのこと。
それにあたって、簡単に問題を解決する方法はない。

Search Consoleのプロダクトとしての方向性

Search Consoleには今後どのような新機能が追加される予定か。

この数か月で、Search Console Insights(日本語名:分析情報)やAchievements(実績)などの新機能が追加され続けている。
常に実験を行っていて、今後はSearch ConsoleにもAIを活用した機能を一部のユーザー向けに公開する可能性がある。

GeminiとGoogle検索、クローラーの関係について

サーバーログに「Gemini」のロボットがGooglebotの一部として表示されるなど、Geminiと検索の関係性がわかりにくくなっている。
Google検索チームとGeminiチームはどのように連携しているのか?

プロダクトとしての方向性は決まっていない。
現状としてはGeminiが各サイトをクローリングし、その情報をGeminiに生かしている。

ユーザーに対して必要な情報を提供するためにチャットボットがいいのか、あるいはAI Overviewなのか、確固たる着地点はなく壮大な実験の最中にあるとのこと。

AIに引用されるために意識すべきこと

AIに引用されるために意識すべきことは何か? また、AIのSEOの関係性、今後SEOがどうなっていくのか、Googleが今後そこに対して投じるものとは何か?

AIに対して最適化する際には、AIシステムの下にある技術を念頭に置く必要がある。
例えばAI OverviewやAIモードでは昔ながらの検索インデックスやクローラーである。
Geminiも多少異なるがだいたい同じであるが、チャットインターフェースに最適化されているため、追加の要素が必要であり、それは目的とするAIシステムによって異なる。

検索に関しては他に何もする必要はない。
たとえば、GeminiやChatGPTなどで追加の構造化データは必要ないと考えている。

なお、Search Consoleでは、AI機能(※AIOやAIモードなど)経由のクリック数やインプレッションも統合して表示されるようになっており、トラフィック全体がカバーされるはずである。

Search ConsoleのAI流入の実装について

Search ConsoleでAI Overview、AI Modeからの流入内訳が見られるようにしてほしい

非常に多くリクエストが来ており重要性も理解しているが、さまざまな内部事情があり、今のところ実装予定について提供できる情報はないとのこと。

コンテンツの分析について

コンテンツの分析から読者の意図を読み解き、読者が求めるゴールの詳細をどのように分析したらよいか?

GoogleトレンドとSearch Consoleを併用すると良いとのこと。
Googleトレンドにて、ターゲットとする地域(例:日本)を設定し、トピックやキーワードを比較して、オーディエンスがどのような人で、何に関心を持っているかを確認する。
また、「なぜ」「いつ」「誰が」といった疑問詞を組み合わせることで、人々がそのトピックについて具体的に何を疑問に思っているかを見つけ出すことができる。

さらに、Search Consoleのパフォーマンスレポートの上位クエリも見ることで、ユーザーの興味を推測できるほか、上位に表示されていないクエリの改善もできる。

SEOは「死んでいない」と言えるのか?

SEOは死んでいないと言われているが、ユーザーの行動は明らかに変わっているため、半分同意だが半分は言い切れないと考えている
Google側で見えてくる新しいユーザー行動の傾向や、パブリッシャーや広告主側が意識すべきヒントがあれば教えてほしい。

SEOは1998年から「死んだ」と言われ続けているが、ユーザーの変化に合わせて検索エンジンも変化を続けており、SEOは死んでいない。
現在のユーザーはZ世代を中心として、情報自ら探すよりも与えられることを好む「怠惰な」傾向にあり、このような中でエコシステムとユーザーニーズのバランスをとっていかなければならない。
ユーザー行動の変化についてのヒントが必要であればthinkwithgoogle.comでは興味深い洞察が公開されている。

なお、AIはコンテンツ作成、コンテンツを見つけやすくする検索などすべてを変えつつある
サーチコンソールやトレンドではAIを活用できていないため、オーディエンスの関心についての洞察を得るため、AIベースの機能の導入を予定している。

また事実ベースの情報をGoogleに求めるユーザーの割合は減っており、今後は独自性や即時性が大事になると考えられる。
仮説ではあるが、日本では外国と比べてキーワードベースでの検索が多かったが、GeminiやChatGPT、AIOやAIモードなどの機能によって、通常の検索においても文章・質問形式での検索が増えてくると考えている。

インデックス率の向上策

インデックス率を上げるにはどうしたらよいか?

最も重要なのは、ユーザーにとって有益で役立つ高品質なコンテンツを公開すること。
文章・画像・動画の作成には専門知識が必要となる。
一般的に、役に立つコンテンツを公開していればインデックス率は上がるし、逆に興味を持たれず役に立たないコンテンツはインデックス率を下げてしまう。

テクニカルの部分に言及するなら、サイトマップを活用してGoogleがコンテンツを見つけやすくすること。
また、ブロックせずにクロールできるようになっているか確認したほうがよい。
特に、CDNやファイアウォールが知らないうちにGoogleのアクセスを遮断しているケースがあるため、注意が必要。

Googleトレンドにおける「トピック」の定義

Googleトレンドの「トピック」とは何に基づいたもので、どのように定義されているのか?
Appleの場合、Googleトレンドでは「企業」と「果物」のほかに「トピック」と表示されるものは何なのか?

※補足
Googleトレンドに”apple”と入力すると、調査時点で以下のように表示されます。

Googleトレンドではクエリまたはトピックを検索でき、トピックはナレッジグラフ(現実のエンティティの関係性データ)から取得される
Googleは検索クエリのコンテキストに基づいてトピックを理解しようとする
ただ”apple”と検索された場合はコンテキストがほとんどないが、一方で”apple 株価”の場合は会社のことだとわかるため、Googleはどのような結果を提供するか最善を尽くそうとし、パーソナライズを行う可能性もある
これをログとして集計してGoogleトレンドの一部としても利用している
これは時間とともに変化するため、Google内でクエリとトピックのラベル付けが変わるとトレンドデータが大きく変わることもある。
そのような場合はクエリだけを見るようにしたり、トピックのさまざまなバリエーションで関心がどこに移ったかを確認するものよい。

振り仮名(ルビ)の処理について

日本語は特殊な言語なので、子ども向けや自治体のやさしい日本語サイトでは、コンテンツ内の漢字に振り仮名がふってある。このようなコンテンツはどうやってGoogleに認識されるのか?SEOに不利になるのか?

歴史的にGoogleは振り仮名をうまく処理できなかったが、担当者がCOVID(新型コロナウイルス流行)期間中のプロジェクトとして取り組んだことで以前よりも大幅に改善されているとのこと。

中小サイトのインデックスについて

中小企業がサイトを作ってもインデックスされない例が多くなっている。
Googleのインデックスには限界があって、中小企業は公式サイトを作るのを諦めるべきなのか?

インデックスも限界があるが、動的なのでページは常に入れ替わっている。競合よりも高品質なコンテンツを公開すれば、競合他社はインデックスから外れ、自社のコンテンツが登録される可能性がある。
また、コンテンツ制作者がインターネット上に膨大な量のコンテンツを作成したため、あらゆるニッチ分野で競争が極めて激しくなっており、各検索エンジンからクリックを獲得することが難しくなっている
SEOのマーケターとしてはソーシャルメディアや広告などを通してユーザーに自サイトに来てもらえるよう誘導すべきであり、それにより、Googleもそのサイトをより好んで評価の向上につながる可能性が高いとのこと。

また、新しいサイトはGoogleが把握していないかもしれないため、サーチコンソールがヒントになる。

Google検索は終わる?

本当に「検索」は終わりなのか?AIの台頭によってGoogle検索が終わることは起きるのか?

いいえ。

インデックスのデバッグ

なぜページがに表示されるのか、あるはされないのか、Search Consoleで調べる方法はあるか

できるだけ多くの情報を提供するようにしているが、公平のため正確な回答を提供することはできない
ページが表示されなくなった場合はクロールに問題がある可能性があり、その際に関連するレポートが多数ある
Googleがどのようにコンテンツを認識しているかは、可能な限り透明性を保つようにしているが、インデックスされているかを制御することはできない。
質の高いコンテンツを作成し、発見可能でありアクセス可能かどうかを確認し、ユーザーをイライラさせないサイトであることを確認してほしい

構造化データについて

schema.orgで定義されている構造化データを、Googleはどのように使用しているのか?
コンテンツをAIが理解することに役立つのか、中身の正確な把握で順位が上がる可能性があるのか?

構造化データはHTMLにある情報なので、活用できる可能性はあるものの、schema.orgには定義されているがGoogleの公式サポートリストにないようなものを入れることでパフォーマンスが飛躍的に上がることは考えづらい。
また、構造化データ自体、順位に影響するものではない。

Geminiからの流入について

Geminiからの流入経路を分析する方法で悩んでいる。Webからのリファラーはとれるが、アプリからのリファラーが明確にとれない。 流入経路を特定できる方法について、ChatGPTみたいに情報公開してほしい。

日本国内に限らず既知のリクエストとして受け取っている。 GeminiなどGoogleプロダクトからのウェブのエコシステムへのサポートは追いついていないので、これから整えていこうと考えている。

機械翻訳の品質について

ゲイリーが2年前に「機械翻訳は人間が監査すべき」と回答していたが、現在はどうなっているのか?
人間が監査していないような機械翻訳が増えてきた状況をどのように考えているのか?

今でも見解は変わっていない。
翻訳が理解できるレベルであることを確認するために、何らかの努力が行われていることを認識する必要がある。
いまだにひどい翻訳もあるため、誰かがAI翻訳をチェックする必要がある。

一度翻訳をしたものを再度翻訳をすれば簡単なように見えるが、言語にはニュアンスがあり意味が変わることがよくあるため注意が必要

おわりに

今回のオフラインイベントを包括したブログ記事が数週間以内に公開予定のこと。

過去の動画一覧
http://goo.gl/6EDi7q

Gogole検索オフィスアワーへの質問フォーム
http://goo.gle/3nKiR6K

過去のオフィスアワーまとめ一覧
https://www.sakurasaku-marketing.co.jp/labo/blog-tags/webmaster-office-hour

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