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CTO山崎が教える!サクラサクAI勉強会11月|ChatGPT新ブラウザ「Atlas」・AIによるホワイトペーパー制作・最新動向を解説

2025年11月19日

サクラサクマーケティング編集部

はじめに

サクラサクマーケティングでは、全社員がAIを実務に活かせる組織を目指し、定期的に「AI勉強会」を開催しています。

本勉強会は、ツールの使い方を学ぶだけでなく「どのように業務へ組み込み、成果を最大化するか」をテーマに、各部署が得た知見を共有・検証する場です。
私はCTOとして、AI活用を「横展開」と「個別深掘り」の2軸で推進しています。

  • 横展開:社内に散らばるAIノウハウを“広く・速く”共有し、共通基盤を整える
  • 個別深掘り:部署・案件ごとの課題を細分化し、AIを“実務レベルで最適化”する

11月は、ChatGPTの新ブラウザ「Atlas」やGoogleの「Gemini」「AI Studio」など、AIツールの進化を踏まえた最新動向を中心に取り上げました。併せて、社内でのホワイトペーパー制作事例や、AI出力を安定化させる実践的なプロンプト運用術についても共有しました。

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この記事の解説者|山崎 好史(やまざき よしふみ)

サクラサクマーケティング株式会社
執行役員CTO 兼 プロダクト部門 部門長

コンテンツ制作、エンジニアリングなど、お客様への納品物に関わる全部署を統括。制作の最前線で、品質向上とチームマネジメントを担う。

新トピック①:ChatGPTの新ブラウザ「Atlas」

OpenAIが発表した新ブラウザ「Atlas」は、従来のChatGPT体験を大きく変える可能性を秘めています。

一言で表すなら、“ChatGPTを最大活用できるAIブラウザ”。AIとブラウザ操作が一体化した新しいUIです(現時点ではMac限定)。

ChatGPTの新ブラウザ「Atlas」(https://chatgpt.com/atlas/get-started/)

使ってみて分かった4つのポイント

1. エージェントモードで“見える自動化”

「ニュースを教えて」と入力すると、Atlasがサイドバーで実際にタブを開きながら情報収集を行ないます。さらに「トップ10のURLを出して」と指示すると、実際にブラウザでタブを開いてURLを一覧化

従来の“ブラックボックス的な処理”とは異なり、AIの操作過程が可視化されるため、途中で人が介入しやすく、業務連携に向いた設計です。

Atlasがサイドバーで実際にタブを開きながら情報収集

2. 回答+Google検索ボタンの併存

ChatGPTの回答結果の下には「Googleで検索」ボタンが表示され、同じ画面から直接Web検索を行なうことができます。この構造からも、AtlasはGoogle検索を置き換えるものではなく、共存を前提としたアプローチといえるでしょう。

3. Googleスライドの雛形を自動作成

Googleアカウントにログインした状態で「スライドを作って」と入力すると、Atlasが自動的にGoogleスライドを生成します。現状では“叩き台レベル”の品質ですが、「雛形を作って他ツールで仕上げる」という流れに組み込むと効率的です。

Atlasが自動でGoogleスライドを生成

4. ECサイト操作の自動実行

「おすすめの本をAmazonで開いて、カートに入れて」と指示すると、Atlasが実際に商品を検索し、カート投入まで自動で実行しました。AIが検索から購入まで一連の操作を担うこの機能は、“AIに選ばせて買わせる”新たな購買行動の原型ともいえます。

Atlasが実際に商品を検索し、カート投入まで実行

GPT-5以降、大型アップデートが落ち着いていたなかで、Atlasは「体験を変える革新」として注目を集めています。

新トピック②:Google系アップデート(Gemini・スプレッドシート・AI Studio)

1. Gemini 3(メジャーアップデート)

現在、社内でおもに利用しているのは「Gemini 2.5」ですが、次期バージョン「Gemini 3」がまもなく登場予定とされています。正式発表はまだ確認されていないものの、精度・連携性の両面で大幅な進化が見込まれるメジャーアップデートです。※Gemini3 Proの実装が確認されました(2025/11/19時点)。

2. スプレッドシートのGemini(サイドパネル)

Googleスプレッドシートの右サイドに表示されるGeminiパネルでは、シート内容を理解したうえで日本語での操作指示が可能になりました(以前は英語での入力を求められていました)。

たとえば「1000件以上のデータを赤色に」と入力すると、Geminiが自動で条件付き書式を設定します。業務自動化というよりは、「人が手動でやると面倒な作業を軽くする」補助AIとして活用価値があります。

3. AI Studio(ロー/ノーコード開発環境)

AI Studioは、bolt.newLoveableのようなアプリ自動生成ツールに近い存在です。
以前は精度が不安定でしたが、モデルの改善によりUI生成や業務ツールの試作レベルであれば十分に実用的な段階に入っています。過去に試してやめた方も、今は再トライのタイミングといえるでしょう。

新トピック③:Anthropic「Claude 4.5」

Anthropic社の「Claude 4.5」では、表面的なUI変化こそ少ないものの、推論精度やコード生成能力が向上しています。従来の「Claude Code」ブランドも統合され、より汎用的な利用が可能になりました。

とはいえ、現時点では依然としてOpenAI(ChatGPT、Codex)優勢の状況です。

特にコーディング分野では、以前は「Claude Code一択」といわれていたものの、Codex の性能向上により勢力図が変わりつつあります。エンジニア界隈でも「どちらを使っているか」が話題になることが多く、Claudeも徐々にお株を奪われつつある印象です。

活用実績:ホワイトペーパー制作を“AI分業”で高速化

社内では現在、ホワイトペーパー制作をAI分業で効率化する取り組みを進めています。
目的は「体裁の統一と制作スピードの両立」。

実際のワークフローは以下の通りです。

  1. 構成定義(ChatGPT)
    構成やメッセージの意図をまず文章化し、ChatGPTで章立て・要点・差し絵構成まで定義。
  2. スライド自動整形(Genspark)
    ChatGPTで作成した構成テキストを、スライド生成ツール「Genspark」に入力。Googleスライドとして自動出力され、図表やアイコンが編集可能なオブジェクトで生成されます。
  3. 体裁テンプレートのプロンプト化
    ブランドカラー、見出しサイズ、余白などをプロンプトテンプレート化。最後に貼り付けるだけでデザイン統一が完了する仕組みを構築しました。

このプロセスにより、デザインスキルに依存せず、完成度の高い資料を安定的に再現可能になりました。「精密な文章指示 → 構造化 → 自動整形」という3ステップをAI分業で回すことで、品質と再現性を両立できます。

最終的には、低コストで高品質なホワイトペーパー制作を提案できるレベルまで引き上げたいと考えています。

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実務ヒント:出力の“安定”と“質”を上げる3原則

AIを使いこなすうえで最も重要なのは、プロンプトの与え方です。勉強会でも毎回強調しているのが、次の3原則です。

1. 記憶には限界がある → 小分けに出す

AIは、長文を入力すると前半を忘れやすい。記事制作なら目次→章ごと、スライドなら1枚ずつ生成させると精度が安定します。

2. 注意は分散する → 同時要求を避け、直列実行

「AもBもCも確認して」と同時に頼むと、AIの“集中力”が分散して精度が低下します。工程は「赤入れ → 体裁 → 内容確認」のように、1タスクずつ進めるのが効果的です。

3. タスクは小さく明確に → 今やる1単位を明示

全体像は共有しつつ、「今はこの1章/1枚」を明確に指示するのがポイントです。プロンプト末尾に「理解したら『了解』のみ返答」と入れると、暴走防止と認識確認に役立ちます。

AIにはそれぞれ特性がありますが、現時点で把握している限り、原則としてコンテキスト管理が共通して最も重要であると考えられます。

このコンテキストを意識しながら指示を出せれば、どのAIでも出力を安定させ、本来の強みを引き出すことができます。

勉強会でのFAQ

Atlasで作ったスライド、品質がいまいちです。

現状は雛形生成ツールと割り切ってください。本文はChatGPTで精査し、Gensparkで体裁を整えるのが最短です。

GoogleスプレッドシートのGeminiはどんな場面で使うと良い?

条件付き書式や簡単な集計など、「人手だと煩雑な作業」を軽くする用途が向いています。まだまだ実験段階ですが、補助ツールとしては有効です。

プロンプトの与え方について、一括指示のほうが早くないですか?

一見早く見えますが、品質・手戻り・再現性を考えると、小出しのほうが結果的に最短です。

サクラサクマーケティングでは、最新のAI技術や検索動向を踏まえたSEO戦略のご提案を行っています。

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この記事の解説者|山崎 好史(やまざき よしふみ)

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